市場参入を狙う対日投資
中国の対日投資はどうでしょうか。まだ少ないのが実情ですが、中国外国為替投資公司の誕生で、対日投資が増えることを大いに期待したいと思います。
最近の対日投資の具体例を見てみましょう。
2006年8月、中国の大手太陽電池メーカーの無錫尚徳太陽能電力が日本の太陽電池モジュール・メーカーのMSKを買収契約したと発表しました。無錫尚徳太陽能電力は、生産能力で中国最大、世界十傑にも入っています。MSKは長野と福岡に生産拠点を有し、建築物一体型太陽電池ではトップ企業に位置づけられています。
無錫尚徳太陽能電力によれば、買収理由は「MSKの販売とマーケティング網を利用し、参入の難しい日本市場でシェアを拡大するため」とのことです。
以前にも、中国企業による日本の中堅企業の買収例はありましたが、買収理由の多くは、技術やブランドの取得が中心でした。MSKの買収劇は今後、市場参入を意識した対日投資が増えることを如実に物語っているといえます。
総じて中国の対外投資の積極化は、2001年のWTO加盟に続く経済国際化の第2弾と位置づけられるでしょう。
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