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三大名刹に心なごむ

 
 国際的な現代都市・上海は、エネルギッシュにショッピングやグルメを楽しむオシャレなイメージが強いが、ゆったりとした時間が流れる名刹もある。秋も深まるこの季節、由緒ある寺で静かなときを過ごしてはいかが?

玉仏寺

 
   

 上海市の北部に位置。清朝光緒8年(1882)に建立され、宋代の寺院様式を受け継ぐ。手の込んだ構造で、華麗な寺院だ。

 ここには2体の玉仏が祭られている。1体は玉仏楼に安置されている釈迦牟尼座像(高さ1.92メートル、幅1.34メートル、右の写真参照)。ひとつの玉を彫って造った中国最大の玉仏で、「寺を鎮める宝」と呼ばれる。

 もう1体は臥仏堂に安置されている臥仏像(全長約1メートル)。これも、ひとつの玉から成っており、釈迦牟尼が木の下で涅槃に入るときの様子を表しているという。

 普陀山(中国の仏教聖山の一つで、浙江省杭州湾に浮かぶ島)の僧である慧根は光緒元年(1875)、ミャンマーを行脚し、ミャンマー国王の援助のもと、玉を採掘して5体の玉仏像を彫った。慧根はそれらを船で上海に運び、普陀山へ持ち帰ろうと考えた。しかしそのうち2体は大きすぎたため、上海に残すことにした。これが、玉仏寺の2体の玉仏だと伝えられている。

  開館時間:8時~17時 交通:路線バス19、63、76号


静安寺

 南京西路の繁華街の中に静かに佇む、1700年の歴史を持つ古い寺院。創建されたのは三国時代の247年で、当時は「滬萃重元寺」と名づけられたが、宋代になって「静安寺」と改名された。

 この寺の一番の特徴は精進料理で、麺料理の「素什錦麺」や「双菇麺」、湯葉を使った「素鴨」、トマトとフクロタケの「柿子草菇」などが有名だ。

  開館時間:7時半~16時 
  交通:地下鉄2号線「静安寺」駅 路線バス20、37路

 

竜華寺

 

  上海で最も古く(242年建立)、最も大きな古刹。市の南部の竜華鎮に位置する。「竜華晩鐘」と呼ばれる鐘が有名で、その音は遠くまで鳴り響く。かつての「滬上八景」のひとつだ。

 残念なことに、「竜華晩鐘」は明末、戦火に焼かれてしまったため、現在使われているのは清の光緒年間(1875~1908年)に造られた銅の鐘(高さ約2メートル、直径1.3メートル、重さ5トン)。毎年大晦日には、除夜の鐘を鳴らすイベントが催される。また、旧暦3月3日には300年以上の歴史がある「竜華廟会」(縁日)が開かれ、日本や東南アジアからたくさんの参拝客が訪れる。

  開館時間:7時~16時  交通:路線バス73、87、104路

人民中国インターネット版

 

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