石景山から曹妃甸へ④ 急ピッチで進む建設

 

曹妃甸工業区の入り口を示すゲート。ここから曹妃甸島につながる18キロの道路が始まる
   7月の曹妃甸は晴れたり、雨が降ったりする。海を埋めたててつくられた18キロの道路は、曹妃甸の小島と大陸とを結びつけた。最新の地図の上にはこの道路が載っていないため、自動車でこの道路で行くと、車に積んだカーナビ(GPS)では、車は海上を「航行」する「舟」になってしまう。道路の両側は、かつては澄み切った大海原だったが、砂と土で埋めたてられ、平らな陸地に変わっている。

 

島には、大陸とつながる鉄道がすでに開通している。去年末から、25万トン級の鉱石バースが二つ、使用を開始し、海外から運ばれてきた砂状の鉄鉱石がベルト・コンベヤーで絶え間なく集積場に送られている。二つの30万トン級の原油バースも建設中だ。

 

首都鉄鋼の「新しい家」は、島の大陸に面する側に位置し、その面積は21平方キロ。工事現場には、クレーンとブルドーザーがずらりと並び、足場はびっしりと組まれ、建築用材は山のように積まれ、テントがあちこちに張られている。ここで天地を覆すような変化が起こっているようだ。

 

44歳の王彦昌さんは、中国第三冶金建設公司のエンジニアで、首都鉄鋼の工事現場の技術担当者でもある。彼の任務は、中国最大の5500立方メートルの高炉を設置する工場を建設することだ。この10万平方メートルの工事現場で、王さんは14カ月間働かなければならない。20年余り、彼は各地で多くの製鉄所を建設してきた。今回の首都鉄鋼の建設は、彼が引き受けたもっとも大きなプロジェクトである。

新しい首都鉄鋼の建設現場で、工事を指導する技師の王彦昌さん

   島の夏は蒸し暑く、冬は曇っていて寒い。春と秋には強い海風が工事現場の砂塵を巻き上げて、目もあけられない。しかし、王さんは自分の気持ちをこう言い表した。

 

「誇らしいことです。心から誇りに思いますよ。考えてもごらんなさい。こんなに大きなプロジェクトを引き受けられる建築エンジニアは何人いますか? 今回の経験は、一生、忘れることができないものになるでしょう」

 

工事現場で壁を築いている60歳を超す職工の王さんも、微笑みながら「春節にふるさとへ帰ったとき、私が家内に『大海原に製鉄所を建てている』と言ったら、家内はまったく信じてくれなかったよ」と言った。 (王漢平 沈暁寧 高原=文 魯忠民=写真)

 

人民中国インターネット版

 

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