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ソウ人*『三英戦呂布』(左から関羽、呂布、張飛。北京・白大成 作) |
『三英戦呂布(三英雄が呂布と戦う)』は、古典小説『三国演義』の第5回からの出典で、伝統戯曲『虎牢関』の中の一節である。元代の鄭徳輝によって書かれた雑劇『虎牢関三英戦呂布』のほか、漢劇、川劇、豫劇および秦腔(それぞれ湖北、四川、河南、陝西地域の地方劇)にも登場する。
曹操は国を奪った董卓を恨み、檄を飛ばして、董卓征討を諸侯に呼びかけた。これに呼応して兵を起こした十八鎮の諸侯は、袁紹を連合軍の盟主に、もの凄い勢いで虎牢関に攻め入った。
これを聞いた董卓は、慌てて呂布に兵を率いて抵抗させた。呂布は方天画戟を振るって、連合軍の大将を次々に殺してゆく。これを見た張飛は一丈八尺の蛇矛を引っさげておどり出し、呂布と戦うこと百合も勝負がつかない。それを見た関羽も、青竜偃月刀を振るって戦いに加わった。呂布は真っ向から二人に立ち向かい、少しも恐れる様子がない。劉備は二人の兄弟が呂布に勝てないのを見て、双剣を振るって加勢した。兄弟三人で呂布を囲み、回り灯篭のごとく攻めかかると、呂布はとうとう応戦しきれなくなり、隙を見て逃げ去った。
この虎牢関の一戦により、呂布の威名はあまねくとどろき、劉備、関羽、張飛の名声も広く知られるようになった。 (写真・文 魯忠民)
(*ソウ人は底にブタの毛をつけた粘土製の人形)
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