手を十字に組む 終わりの型
頭を上げて顔を正す、肩を沈めて肘を垂らす、
胸に含みをもたせて背の力を抜く、腰を緩めて背を正す。
上下の動きを関連させる、円く緩やかに動く、
一心に感じて悟る、続ければ必ず成果あり。
二十三 十字手 (手を十字に組む)
①(前号に続き「左弓歩」の姿勢で、両手を前に押し出した形から)右膝を曲げて上体を後ろにひきながら、重心を右足に移す。左足のつま先をあげて右にまわしながら、体も右にまわしていく。同時に、右手は体の動きにしたがって、そのままの高さで弧を描きながら右にまわしていき、手のひらは外側に向ける。肘はやや曲げる。右手を見る。
体を右にまわし重心を右足に移す
②上体を引き続き右にまわし、右足のつま先は体の動きにしたがって、外側にやや開く。右膝を曲げ、左足は自然に伸ばし、「右弓歩」となる。同時に、右手は引き続き弧を描きながら右にまわし、体の右側に置く。このとき、両腕はそれぞれ体の両側に同じ高さで持ちあがっている。手のひらは外側、指先は斜め上に向ける。右手を見る。
「気」が右の足元まで下がっていくとイメージ。右足首を緩め、右膝を曲げ、右足の付け根を収縮させ、体を自然に後ろへひく。同時に、体は中心線を軸に右へまわるとイメージし、それに上半身と下半身の動きが導かれる。勁(力)は右腕を貫く。
「右弓歩」となり両腕を大きく広げる
③重心をゆっくりと左足に移し、左膝を曲げる。右足は自然に伸ばして、つま先を内側にずらす。同時に、両手を弧を描くようにして腹の前までおろし、交差させる。右手を外側にして、両手のひらは内側に向ける。前方を見る。
両腕を腹の前に下ろし交差させる
④右足を軽く持ち上げて左側に半歩寄せ、両足の幅を肩幅と同じにする。このとき、両膝は徐々に伸びて、「開立歩」(両足を肩幅と同じぐらいに開いて立つ)となる。同時に、両手を交差させたまま胸の前まで持ち上げる。このとき、両肘をやや曲げ、両腕は弧の形になる。腕は肩と同じ高さ、右手を外側にして十字となる。手のひらは内側に向ける。前方を見る。
左足の付け根を緩めてやや沈ませ、「会陰」(陰部と肛門との間)がゆるやかな弧を描いて移動するとイメージ。右足の付け根が、右の太もも、すね、足を動かし、右足を「開立歩」となるように左足側に引き寄せる。同時に、意念は両手の中指の指先を貫き、中指が勁を牽引して、弧を描きながら両手を胸の前で抱える。
「開立歩」となり両手を胸の前で十字に
【ポイント】
▽両手を分ける動作と交差する動作の際、上体が前に傾かないよう注意する。
▽最後の「開立歩」の姿勢の際は、体を自然に伸ばし、頭はやや上に持ち上げ、顎をやや下にひく。
▽両手を交差させて胸の前で抱えるとき、腕は弧の形になり、肩を沈めて肘を垂らす。
邱慧芳=講師 魯忠民=写真
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