五輪諸競技のシンボルマークは、道路案内システム、施設内外の標識と装飾、選手の試合参加のための案内、観客の観戦の案内などに活用されるほか、テレビ中継、CM、マーケットなどにも広く応用されることになっている。五輪諸競技のシンボルマークは、五輪の基礎的なイメージ構成として、インパクトのある機能性があるうえ、五輪の理念や主催国の文化をアピールする重要なルートでもある。
北京五輪諸競技のシンボルマークは、篆書の字形を基本とし、甲骨文、金文などの字形の趣とモダンな図案の簡潔さをも融合させたもので、識別しやすく、覚えやすく、使いやすいなどの要求を満たすことができる。黒い図案と白い背景が、鮮明なコントラストを成し、スポーツの鮮明な特徴、優雅な美及び豊かな文化の意味をあらわにしており、「形」と「意」の完璧な調和と統一が表現されている。
北京五輪諸競技のシンボルマークは35ある。詳細は次の通り。
陸上、ボート、バドミントン、野球、バスケットボール、ボクシング、カヌー(フラットウォーター)、カヌー(スラローム)、自転車、馬術、フェンシング、サッカー、体操、新体操、トランポリン、重量挙げ、ハンドボール、ホッケー、柔道、レスリング、水泳、シンクロナイズド・スイミング、飛び込み、水球、近代五種、ソフトボール、テコンドー、テニス、卓球、射撃、アーチェリー、トライアスロン、ヨット、バレーボール、ビーチバレー 。
北京五輪諸競技のシンボルマークの研究、デザインと評価作業は05年3月に始動した。著名なデザイン機構・大学がデザインし、中央美術学院と清華大学美術学院が入選案に対する改善作業に携わった。この間に、内外の多くのデザイン専門家、アーチスト、五輪専門家、五輪中継機構、選手代表などから貴重な意見が寄せられた。05年12月、「篆書の美」と名づけられたデザイン案が北京五輪組織委員会実行委員会に正式に認可され、2006年4月末までに、28の国際競技スポーツ連合会がそれぞれこの案を認可し、IOCが6月にこの案を正式に認可した。