「私の毎朝の日課は早起きして1000メートル泳ぐことだ。200メートルの距離を走ることは全く問題ない」。中国の崔天凱・駐日大使は自信に満ちた様子で記者に語った。「200メートルの距離は短いが、責任は重大。一歩一歩をしっかりと走って、自らの使命を果たし、リレー活動の成功に貢献したい」。崔大使が聖火リレーへの意気込みを語った。中国新聞社が伝えた。
注目を集めている北京五輪の聖火リレーがまもなく、日本でのリレー活動を開催する。聖火ランナー80人が、トーチを高く掲げ、北京五輪に祝福を送る。崔大使もその1人。「中日国交正常化から35年。これまで10人が駐日大使を歴任したが、五輪聖火を迎えるのは私が初めてだ。歴史的なチャンスに恵まれたと思っている」。崔大使は聖火ランナーに選ばれたことに栄誉と誇りを感じている。
中国軍艦の初訪日、福田首相の訪中成功、唐家セン国務委員(当時)と楊潔チ外交部長の相次ぐ訪日――昨年の崔大使の就任からこれまで、中日関係は健全で安定した発展を続けてきた。崔大使によると、友好的な隣国である中日両国の人民の間には、古くからの幅広く奥深い歴史的・文化的な関係がある。「五輪聖火リレーの日本での開催は、両国人民のこれまでの友好的な関係の新たな延長と発展となるものだ。リレー活動は、五輪大会に対する中国人の期待と情熱を日本人に示し、両国人民が友好的関係を深めるチャンスを提供するだろう」。
日本はアジアで初めて五輪大会を開催した国であり、リレー地となる長野市は1998年冬季五輪の開催地だ。聖火リレー準備の確認のために2回にわたって長野を訪れた崔大使は、「日本の人々はオリンピック精神を非常によく理解している」ことに深い感銘を受けたという。
崔大使によると、日本政府と社会各界は聖火リレーの準備活動を積極的に支援。福田首相ら政府高官は聖火リレー活動のために効果的な保障および支援をすると何度も表明し、スポーツ界の人気者である水泳の北島康介選手や卓球の福原愛選手らもランナーとしてリレー活動に参加する。崔大使は、「中日双方の共同努力のもと、長野での聖火リレーが成功し、北京五輪成功に貢献することを信じている」と述べた。
聖火のまもなくの到着をひかえ、崔大使はリレー活動への高まる期待をこう語った。「五輪聖火はオリンピック精神が形となったものであり、平和・友好・進歩を象徴するものだ。世界中の人々が聖火の光のもとに集まり、『より高く・より速く・より強く』という目標に向かって、国家・民族・人種・イデオロギーの違いを超えて、この星のために華やかな絵を描き、調和的で友好的な音楽を奏でることを希望する」。
「人民網日本語版」 2008年4月23日
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