福田首相、日中韓3国の協力の重要性を表明
福田首相は21日午前、日本を訪問中の韓国のイ・ミョンバク大統領と会談した。双方は、「日韓新時代」を切り開くため、両国関係を「成熟したパートナーシップ」にしていくと述べた。
専門家は、「イ・ミョンバク大統領の今回の訪日によって、悪化していた日韓外交はすでに過去のものとなった」として、「成熟したパートナーシップ」を築くことは双方の共通目標であると見ている。しかし、この目標が実現できるかについて語るのはまだ時期尚早だ。
会談後の記者会見で、福田首相は、「イ・ミョンバク大統領の訪日は両国指導者の往来を再開させた。両国の指導者は日韓関係を『成熟したパートナーシップ』とするために努力していく。今年の上半期には韓国を訪問し、7月に開かれるG8サミット・主要国首脳会議などの機会を利用して、イ・ミョンバク大統領と率直に話し合い、『日韓新時代』を共に構築していく」と述べた。
これに対し、イ・ミョンバク大統領は、「双方は強風にもゆれない大木のような強固な両国関係を結ばなければならない。歴史を忘れてはならないが、過去に束縛されるべきではなく、歴史の問題は未来に向かう障害となるべきではない」と述べた。
経済について、双方はEPA・経済連携協定が両国の経済発展と密接に関わるとの見方で一致している。EPA 交渉は2004年11月に中断し、すでに3年が立った。会談では、この交渉を6月に再開することが決まった。これについて、イ・ミョンバク大統領は、「両国の経済力には差があり、対等な経済協力協定を策定しなければ、この差は拡大していくだろう。韓国は日本と協力して問題を解決し、最終的に共存共栄を実現していきたい」と述べた。
朝鮮半島の核問題については朝鮮がその核計画を完全かつ正確に申告すべきと言う見方で一致しており、日韓米3カ国の緊密な協力を強化すると共に、6カ国協議の共同声明の実施を促進すること、さまざまな国際問題について3国間の対話を促進することなどが強調された。
福田首相は会談で、さらに日中韓3カ国協力の重要性に言及し、今年日本で3カ国指導者会談を行うことを提案した。イ・ミョンバク大統領はこれに同意し、また、福田首相の要請に応じて、7月北海道で開かれるG8サミットに出席するとした。
このほか、両国の指導者は発展途上国への援助や気候変動への対応、「日韓新時代共同研究プロジェクト」の実施、青少年の交流拡大などについて話し合った。
日本国内では、「イ・ミョンバク大統領の今回の訪問は多くの成果を上げた。しかし、両国関係は依然として不安定であり、実質的な進展にはまだ時間が必要だ」という見方が大勢だ。
「中国国際放送局 日本語部」より 2008年4月22日
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