在日中国人、胡主席訪日による友好新時代を待望

 

胡錦濤国家主席の訪日が近づくにつれ、中日関係への関心が再び高まり、在日華人・華僑の間でホットトピックとなっている。「日本新華僑報」がこのほど華人・華僑200人を対象に行った電話調査では、回答者の91%が胡主席の訪日に熱い期待を抱き、「中日関係はまださまざまな波風を経るかもしれないが、中日の世々代々の友好は民心の赴くところであり、歴史の必然である」と認識し、「胡主席の『春の旅』は必ず中日関係の『チャンスの年』を順調に『飛躍の年』へと変え、『平和共存・世々代々の友好・互恵協力』という歴史の新たな章を切り開く」と固く信じていることがわかった。

 

今年は「中日平和友好条約」締結30周年にあたり、中日関係がどのように歴史を越えて新たな段階へ向かうか、調査を受けた華僑・華人は訪日する胡主席が「解題し章を切り開く」ことに特に期待している。日本で法律関係の仕事をする李貴鮮さんは「安倍晋三前首相の『氷を砕く旅』から温家宝総理の『氷を溶かす旅』へと、中日関係は困難な時期を乗り越え、春を迎えた。胡主席の訪日は並々ならぬ意義を持つ『春の旅』であり、春を伝えるとともに、春の種を蒔くもので、両国関係の発展に深遠な影響をもたらす」と指摘する。

 

多くの在日中国人は、まもなく調印される中日関係に関する第4の重要文書が、両国の戦略的互恵関係の深化と格上げ、中日関係の長期的で健全な安定した発展にプラスになると信じている。「中日関係が良ければ、在日華僑・華人の生存や発展も良くなる」と指摘する回答者もいた。

 

一部の在日中国人は「春の旅」の「3つの第1」と「2通の親書」の特殊な背景にも言及し、胡主席の訪日は21世紀になって初めての中国の国家元首による訪日であり、江沢民前主席の訪日からは10年ぶり、胡主席にとっては国家主席再任後初の外遊であることを指摘した。先日、楊潔チ外交部長は福田康夫首相に胡主席の親書を手渡し、伊吹文明・自民党幹事長も胡主席に福田首相の親書を手渡した。これは関係改善に向けた中日両国の誠意を示すものだ。両国の理解と相互信頼を強化し、「平和共存・世々代々の友好・互恵協力・共同発展」を実現することは、両国の政治家と国民の共通の願いである。

 

中日は隣国同士であり、和すれば共に利す。東京大学訪問中の黄泓副教授は「中日両国の関係はすでに、歴史上、一方が強く一方が弱いという伝統的な構造を乗り越え、千年来なかった新たな境地を切り開いている。両国は互いに善意と誠意を示し、相手をライバルでなくパートナーと見なし、相手の長所を肯定し、信頼を強化し、疑念を解消して初めて、共に発展のチャンスを分かち合い、長期的な発展を図ることができる。日本が歴史の事実を尊重し、中国側の核心的な懸念を尊重し、中国の領土と主権、民族感情などに関わる重大で敏感な問題において、二度と枝葉の問題を起こさないことを希望する。在日華人・華僑は胡主席の訪日を契機に、中日戦略的互恵関係の新時代が切り開かれ、華人の日本での仕事・学習・起業の可能性がさらに広がることに期待している」と指摘する。

 

多くの在日中国人は中日の経済貿易関係の発展に期待を寄せ、政治関係の修復が経済貿易関係の強化を促し、「政経双熱」の局面をもたらすことを望んでいる。商社関係の白さんは「すでに中国は世界第4の経済体となった。経済のグローバル化という背景の下、中国経済の急速な台頭は日本にとって脅威ではなく、協力と発展のチャンスだ。胡主席の訪日によってさらに障害が取り除かれ、経済貿易・科学技術・環境保護分野の中日協力が格上げされることを信じている」と述べた。

 

世々代々の中日友好の鍵は国民感情にある。日本メディアによると、胡主席は日本の卓球スター・福原愛選手と腕を競うほか、福田首相とも卓球をする模様だ。在日華人・華僑はこうした「ピンポン外交」を心から喜び、新たな期待を寄せている。齢70近い老華僑・葉洪騫騫さんは、1950年代に東京で世界卓球選手権が開催された際に、中国からも選手団が参加し、日本人民に中国人民の善意を伝えたことに思いを寄せる。1971年に名古屋で開かれた第31回世界卓球は有名な中米「ピンポン外交」の舞台となった。その翌年、田中角栄首相が訪中し、両国は関係正常化に向けた共同声明に署名したのだ。「ピンポン外交」は人々の心に深く刻まれている。

 

多くの在日中国人は、今年が「中日青少年友好交流年」であることにも言及し、胡主席の「ピンポン外交」は青少年に影響を与えるに違いないと指摘する。彼らは「中日関係を担う中心は世代交代の時期を迎え、中日関係の『後継者』の育成が早急な解決を要す問題となっている。親睦的な『ピンポン外交』を通じた民間交流の強化と国民感情の改善は、特に青少年の友好交流を促進し、両国関係の健全な発展に向けた社会的基盤を固める上で、極めて深遠な意義を持つ」と語る。

 

「人民網日本語版」2008年4月25日

 

 

 
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