四川省姚渡鎮「人の住める家は一軒も残っていない」

 

四川省最北部の被災地・青川県姚渡鎮に13日午後、けわしい山道を抜けて入った。到着してまず目にとびこんできたのは、崩れ落ちた塀や壁とがれきの山。約6700人の住民は12日午後から、飲み水も電気もなく、外界との連絡方法もない生活を強いられている。姚渡鎮共産党委員会の王剣波書記は、「ここにはもう人の住める家は一軒も残っていない」と訴えた。「新華網」が伝えた。

 

陝西省・甘粛省・四川省の3省の境界に位置する姚渡鎮は、ダム建設で移住した住民によって1992年につくられた鎮。12日の地震で、青川県中心部への道路は完全に不通となり、陝西省寧強に向かう道路がかろうじて残るのみとなった。全住民が住む場所を失い、臨時で立てられた災害用簡易テントに移った。住居の不便のほか、被災者を悩ませているのは、外部との連絡手段が限られていること。「情報通信は原始的な状態に戻ってしまった」。王書記によると、携帯電話や固定電話などの通信手段は不通となり、10キロ以上離れた県中心部への被害状況報告もバイクか徒歩で行くほかない。

 

 

「人民網日本語版」2008年5月14日

 

 
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