救出された赤ちゃん ママの最後のメッセージ 、「いつまでもあなたを愛している」
四川省大地震の救援活動では、さまざまな感動的なことが見られます。
救助隊員は隙間から手を入れて彼女の死亡を確認したあと、廃墟の中に生存者がいないかと声をかけたり、探知棒でレンガを敲いたりしたのですが、少しの反応もないので、ほかの場所での救援に移ろうとしたとき、救助隊長が「急げ!」と叫びながら、廃墟の女性のところに引き返したのです。そして死んだ女性の体の近くを手で探りましたが、何と彼女の体の下には赤ちゃんがいて、まだ生きていたのです。
そこで救助隊員は女性の周りの瓦礫を丁寧に取り除き、黄色い花模様がついている赤い布団に包まれた生後三四月の赤ちゃんを女性の体の下で見つけました。実は、彼女が自分の体でわが子を必死に守ったため、この赤ちゃんには怪我ひとつもなく、すやすやと寝ていたのです。救助隊員たちは、寝ている赤ちゃんのかわいい顔を見て、感動ししました。
その後、医者が布団を開けて赤ちゃんの身体検査をしようとしましたが、何と布団の中から一つの携帯電話が落ちてきました。携帯電話には一通のメールが残されていました。それは、息を引き取る前に、このお母さんが子供に残した最後のメッセージだったのです。
このメッセージには「わがかわいい子よ、もしあなたが生きられるのなら、ママを忘れないで。ママはいつまでもあなたを愛しているのよ」と書かれていました。これを見た医者は、「私はこれまで多くの死者を見てきたが、こんなことは初めてだ」と涙を流していました。この携帯電話は次々と救援隊員に回され、彼らはあふれ出る涙を抑え切れませんでした。
地震が起きた後の愛の物語はまだまだ続きます。
「中国国際放送局 日本語部」より 2008年5月18日
|