9月の北京パラリンピックや、5月12日に発生した四川大地震で多くの人が障害者になったこともあり、社会福祉や障害者支援分野の中日交流の強化や、NGOの連携、ノウハウの共有などに対する期待が高まっている。
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参加者は四川省大地震で犠牲になった人を悼んで1分間の黙祷を捧げた |
挨拶をする在中国日本国大使館香川剛廣公使 |
こうした背景の中で、障害者支援分野における中日NGO間の情報交換やネットワークの強化、経験交流を目指すために、「第2回中日NGOシンポジウム―障害者支援をめぐって」が、26日に北京で開催された。このシンポジウムは日本国際協力機構(JICA)中国事務所と中国国際民間組織協力促進会(CANGO)が共同で主催し、参加者は中国民政部民間組織管理局の李勇副局長、中国駐在日本大使館の香川剛廣公使、両国の専門家や研究者、日本障害者協議会(JD)、児童救助会中国プロジェクトなど中日両国の関連団体の代表者である。
JICA中国事務所の古賀重成所長はあいさつで、「中国政府は全国的に障害者支援関連の施策を進めており、JICAも中国のリハビリテーション技術者の育成などについて、20年以上にわたって技術協力を展開してきた、しかし障害者支援事業は裾野も広く、地域社会との関連もあって、政府だけで十分な対応を取ることは容易ではない。国の隅々にその支援とサービスを届けるには、NGOの民間レベルの取り組みが今後ますます重要となってくる」と語った。
中国障害者連合会の張宝林理事や、日本の法政大学現代福祉学部の松井亮輔教授は、それぞれ両国の障害者支援政策の現状を紹介し、今後、両国は障害者状況の改善にさらに積極的に対応し、この分野における政府や民間の交流と協力を引き続き強化しなければならないと述べた。
今回のシンポジウムの会期は2日で、参加者は中国の障害者支援NGOと中日両国の技術協力プロジェクトである「中国リハビリテーション研究センター」を27日に見学した後、テーマに分かれて討議を行うことになっている。
「チャイナネット」 2008年6月26日
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