チベット経済
◇総合的概要旧
チベット経済は相当に遅れており、交通は不便で、近代工業はなく、ただ牧畜業とわずかの農業、手工業のみだった。1959年の民主改革後、特に1978年の「改革・開放」の実施以来、チベット自治区の経済建設のテンポを絶えず速まり、近代工業を建設しただけでなく、交通通信業や元からある農業、牧畜業、商業も長足の発展がみられた。 ◇財政収支チベット政府が公布する2007年の財政予算執行状況によれば、チベットでは地方財政収入23 億1400万元を達成し、対前年比、34.0%の伸びとなった。そのなかで一般予算収入は20億1400万元で、前年に比べ5億5797万元増加しており、38.3%の伸びであった。
◇農牧業
2007年、チベット自治区は都市部と農村部経済の発展を統一的に計画し、農業の産業化の道を力強く推進し、自治区全体で資金1億9500万元を新たにつくりだし、農業インフラの状況を改善した結果、農村経済の発展に新しい現象が生まれた。統計によれば、2007年、チベットは農業、林業、牧畜業、漁業において総生産高は75億元にのぼり、対前年比で4%伸びた。
◇工業と建設業
2007年、チベットの工業経済発展のテンポは明らかに加速し、工業増加値(日本の売上高総利益に類似)は25億7100万元にのぼり、対前年比17.1%の伸びであった。そのうち、一定の規模以上の工業企業は22億5400万元の増加値を実現し、対前年比17.6%の伸びであった。自治区全体の一定規模以上の工業企業は41億3600万元の生産高を実現し、対前年比18.4%の伸びであった。
◇固定資産投資
2007年、チベットは社会固定資産投資総額271億1800万元に達し、対前年比16.7%の伸びである。そのうち政府の投資は179億8300万元であり、対前年比8.6%増である。中央政府の投資は136億9900万元であり、対前年比35.9%の伸びである。民間投資は90億7900万元であり、36.5%の伸びである。外資および香港、マカオ、台湾からの投資総額は5600万元であり、対前年比の1.7倍である。
◇国内貿易
2007年、チベットは青蔵鉄道の開通という歴史的なチャンスをつかみ、消費の促進と推進をめぐって、消費の人気ポイントを大いにつくり出した。旅行業、プラント建設、農牧民の現金収入の増加などの手段によって、社会消費の規模の拡大に力を入れ、自治区全体の社会消費水準は著しく上昇した。全年を通しての社会消費販売総額は112億100万元に達し、対前年比で24.9%の伸びを示し、投資の伸び率をさらに8.2ポイント上回った。
◇対外経済貿易
2007年、チベット自治区の一年間の輸出入総額は3 億9300万ドルに達し、対前年比19.8%の伸びだった。そのうち輸出総額は3億2600万ドルで、対前年比46.8%伸び、輸入総額は6700万ドルで、対前年比36.8%の減少であった。全年の外資直接投資で批准されたものは19項目あり、外資の直接投資協議額は4172万ドルであり、実際に利用された外資の直接投資は2418万ドルだった。
◇金融保険業
2007年末までに、チベットの金融機構の人民元と外貨の預金高は643億3600万であり、対前年比17.9%の伸びだった。うち都市部と農村部の住民の貯蓄残高は160億1300万元で、対前年比13.9%の伸び、全金融機関の人民元と外貨貸付残額は223億8300万元で、対前年比9.7%の伸びであった。
◇「第11期5カ年規画」の執行状況
2007年1月、中央政府は『チベット自治区第11期5カ年規画(2006~2010年)プロジェクトプラン』を正式に批准・通過した。これは中央政府が778億8000万元をチベットの180のプロジェクト建設に投資するというものであり、プロジェクトの総投資額は1000億元を超える見込みである。 |