(1)機能充実
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第29回オリンピック大会となる北京五輪開幕まであと30日に迫り、3大メディア拠点となるメーンプレスセンター(MPC)、国際放送センター(IBC)、北京国際プレスセンター(非登録記者が使用)が正式に開所された。開所と同時に、メーンプレスセンターおよび国際放送センター内の、各メディア機構が賃貸契約を結んだ事務所も入居可能となった。「広州日報」が伝えた。
メーンプレスセンターは、北京五輪公園の中心地帯にあり、国際放送センターと隣接している。総面積は26万㎡におよび、五輪史上最大面積を誇るプレスセンターとなった。第29回オリンピック大会となる北京五輪の開催中、世界各国から約7千人もの取材許可を得ている記者が、このセンター内で業務に携わることになる。五輪閉幕後は北京パラリンピックのメーンプレスセンターとして、その役割を果たし、その閉幕後は、国家会議センターの関連施設として用いられる予定だ。
メーンプレスセンターは地上3階、地下1階となっており、地下1階には北京五輪組織委員会撮影サービスセンター、賃貸用の事務室、関係者用の食堂などが入っている。1階はメインフロントロビー、ビジネスエリア、言語サービスエリア、遺失物取扱所、記者業務室など。2階はすべて、世界各国のメディア機構の事務所となっており、3階はオープンデッキの飲食エリアと賃貸用メディア事務室を備えている。
メーンプレスセンターは計95部屋のメディア業務室を備えており、世界に名だたるメディア機構に貸し出している。このほか、メーンプレスセンター内には、計971人の記者が同時に作業できる広大な面積の業務エリアを有し、その室内には34台の大画面テレビ、lan接続口、電源コンセントを備えている。
国際放送センターは、メーンプレスセンターの東側に隣接し、延床面積は約9万㎡におよんでいる。五輪開催時には1万6千人のテレビ放送記者を収容でき、世界の120社近くのテレビ局が、それぞれの業務室に入居することになる。
世界各国のメディアの需要に答えるため、北京五輪では特別に、IOCが許可した取材IDを持たない1万人以上のマスコミ関係者用として、歌華開元ホテル内に北京国際プレスセンターを設置した。
(2)娯楽施設が充実
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この巨大なメディア拠点の中で、記者たちが業務活動の合間のブレイクタイムを楽しめる工夫がされている。この点において、北京五輪メーンプレスセンターは周到に考慮されており、そのサービスも整っている。入り口ロビーには喫茶コーナーがあり、北京五輪スポンサーの商品であるコカコーラ、スプライト、コーヒーなどのドリンクが揃っている。また、起き上がりこぼしのような形状のATMが備わっている。
疲れたときなど、1階にあるマッサージ店でサービスを受けることが出来る。ここでは、色々な種類の、プロのマッサージ師によるストレス解消を体験することが出来る。また、フィットネスクラブも設置され、大抵のトレーニング設備が備えられている。これらは全て無料で利用でき、理髪店だけが、生活エリアの中で、唯一の有償サービスとなっている。
このほか、メーンプレスセンター内には約3千冊の蔵書を有する図書室も設置している。その蔵書は英文書物が主になっており、他はフランス語、ドイツ語、日本語、中国語など10種類もの言語の書籍を有している。ほとんどが五輪の歴史や中国文化などの専門書である。
(3)内部構造
内部を中国風に装飾されたメーンプレスセンターは、中国人記者でさえも目を見張るほどで、国外の記者はもっと新鮮に、かつ興味深く感じるだろう。
メーンプレスセンターは巨大な面積を誇り、縦横に入り混じる内部通路には、それぞれ馴染み深い名前をつけている。北京街、香港街、上海街、天津街、秦皇島街、青島街、瀋陽街など、五輪開催都市の名称も、メーンプレスセンター内に名付けられている。
スタッフによると、この7種の名称と通路の業務機能は直接の関係はない。例えば「北京街」通りには「人民日報」や京報グループなどの国内メディア機構の他、AP通信やロイター通信などの国外著名メディアも並んでいる。
北京五輪組織委員会は五輪史上初めて、センター内部をテーマにそって命名している。まず、各階の名前に、中国古代文献「詩経」の「風」「雅」「頌」と命名している。1階は「雅」と定められ、唐王朝の蹴鞠図と現代サッカーの精彩な様子が描かれており、中国文化の優雅な様子と、北京五輪の精彩で刺激的な様子を感じることができる。2階の「頌」は、中国古代の書を表現したもので、王義之、顔真卿などの大家の書が拡大された図案の壁紙が使われており、中国文化の源やその悠久さを伝えている。
メーンプレスセンター内に5カ所ある記者会見ホールにも名前があり、それぞれ梅、蘭、竹、菊、松と命名されている。これは、「歳寒三友」由来の「松竹梅」と、四君子と呼ばれる「梅・蘭・竹・菊」を合わせたものだ。
(4)地下食堂24時間営業
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メーンプレスセンターの業務環境以外に、最も注目されるのは、食事場所だろう。
メーンプレスセンターの地下1階には、巨大なメディア関係者用の食堂がある。ここでは、IOCスポンサーであるマクドナルドが提供するファーストフードのほか、世界各地の風味が味わえるメニューが目白押しだ。五輪開催期間、この食堂は24時間営業される。
この食堂では1500人が同時に食事できる。メーンプレスセンター内のメディア関係者の人数がまだ揃っていないことから、この食堂では今のところ、インターナショナル料理一種のみを扱っている。メーンプレスセンター食堂の責任者時勝利氏によると、食堂の食品はすべて、北京五輪組織委員会食品衛生の要求に厳格に基づき製作されたもので、冷却食品の温度は摂氏5度に、加熱食品は摂氏75度以上に設定されている。
メーンプレスセンターの地下食堂では、インターナショナル料理、アジアン料理、地中海料理、焼き物などを提供しており、また、デザートやサラダなども揃えている。
「人民網日本語版」2008年7月9日
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