インドから注がれた水
ペルシャ人の安世高はもっとも早い時期に仏教経典の翻訳に従事した代表的な人物で、148~172年の20数年の間に、35部41巻の仏典を翻訳した。 鳩摩羅什(344~413年、天竺、現在のインドの人)は、400巻の仏教経典の伝達と翻訳及び詳しい解説を通じて初めてインド仏教学の本来の姿を紹介し、南北朝時代の中国仏学の繁栄及び隋唐の仏教経典の諸宗の形成に重要な役割を果たした。鳩摩羅什の意訳がさきがけとなり、すぐれた趣にあふれた訳文が中国翻訳文学の基礎を打ち立てた。 唐代の玄奘(602~664年)はインドから600部あまりの仏教経典を持ち帰り、75部、1335巻の経論を弟子と共に訳した。その数は唐代の新訳仏教経典の総数の半分以上を占める。玄奘はさらに中国哲学の思想家老子の著作の一部を梵語に訳し、漢文の著作を国外に紹介した最初の中国人となった。 この時期に訳出された仏教経典は20000巻余りに達した。仏典の翻訳とその普及は中国の文化と社会に大きな影響を及ぼし、思想、政治、経済、文学、絵画、建築、音楽、風俗など数々の領域に波及した。
人民中国インターネット版 2008年7月17日
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