日本初の金メダル、自転車がなければ今の自分もない

 

北京パラリンピックの自転車で、8日に銀メダルを取ったばかりの石井雅史選手は、9日に行われた1000メートルタイムトライアル(CP4脳性まひ)で、1分8秒771の世界新記録を出して金メダルを獲得した。

これは日本勢としては今パラリンピック初めて、石井選手自身にとっても初の金メダルだ。石井選手は、「日本のパラリンピック選手団で初の金メダルだったのはとてもうれしい」と話す。

中学時代に自転車競技を始めた石井選手は、19歳の時に競輪の世界に入った。しかし2001年、ロードレースでの練習中に対向車と正面衝突し、脳に高次機能障害を負った。今でも左足はマヒし、右手は常に震えている。

生きることに望みを持つことができなかった石井選手。事故から5年後、医師のアドバイスで再び自転車に乗り始めると、前に向かって生きて行く力がわいてきた。

石井選手には3人の子どもがいる。「自転車は第二の人生をくれ、私の体の一部になっている。自転車がなければ今の私もなかった」と、手にする金メダルより、自転車に乗って競技する感じのほうが大切だと話す。

石井選手はマスコミを通じて、ずっとサポートしてくれた両親に感謝し、身障者に配慮する日本の政府に感謝した。

 

「チャイナネット」2008年9月11日

 

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