改革開放30周年:外国人から見た中国(1)

 

▽「驚くべき北京のエネルギー」

メキシコ政府中国語主任通訳を担当するメキシコ人のリリアナ・アルソフスカさん(メキシコ学院教授)は、長年にわたり中国・メキシコ両国の最高指導者会談時の通訳を務めてきた。

北京オリンピック開幕前夜に再び北京の地を踏んだリリアナさんは、ここ数年の北京の変化に対し、極めて深い感銘を覚えた。

1982年、当時19歳のリリアナさんは、人民大会堂で行われた国慶節(建国記念日)の記念式典に外国人留学生の代表として参加した。このとき初めて、中国名産のマオタイ酒を味わった。式典中、しきりに「乾杯!」が行われた。「乾杯」とは、グラスのお酒を一気に飲み干すことだと教わった彼女は、その雰囲気に飲まれ、自分も10数杯続けて飲んだ。案の定、真綿を踏むような足元のふらふらした感覚が次の日も続いた。北京ではここ数年、正式な宴会はもちろん友達同士でのち蛯チとした集まりでも、皆がより気の向くままにお酒を飲むようになり、グラス1杯のお酒でその場の雰囲気がすぐに盛り上がると彼女は感じている。

緑の木々が木陰を作るキャンパス内をそぞろ歩きながら、リリアナさんは自分が目にした北京の変化を少し興奮した様子で語った。北京言語学院の学生だった1982年当時、月一回の「ちょっとした贅沢」を習慣としていた。贅沢とは、自転車を2時間こいで北京飯店に行き、月120元の奨学金から20元を出して1杯のコーヒーを飲むこと。当時、北京で本物のコーヒーを飲むのは簡単なことではなかった。1980年代初めの北京の市場に出回っている食品はかなり単一的だったという。彼女にとって最も印象深かったのは酢豚とギョーザだ。友達を食事に招待するのも、当時はほとんどが自宅だった。今でこそ、中国での友人が増えた彼女が利用する北京の大小各種レストランは星の数ほどあり、仕事以外の彼女のスケジュールは、友人との会食で詰まっている。

リリアナさんは、「今回の北京訪問では、自転車に乗って『鳥の巣』と『水立方』を近くから眺めました。まさに壮観の一言に尽きます!」と感嘆の声を挙げた。夜になっても北京の街を行き交う人の流れは絶えることはなく、レストランやバーのネオンは人の目を止むことなく惹き付ける。北京は現代的大都市の魅力に溢れ、世界各地からの友人を歓迎している。中国の若者達に対するリリアナさんの印象も深い。エネルギーに満ち、視野も広い若者達は、人々との交流の中で自分らしさや考え方を素直に表現している。

買い物に話が及ぶと、リアナ女史は北京でMP5を一台買ったと教えてくれた。北京に来るたびに多くの新鮮な物事が感じられ、北京の変化は本当に速い。いささかも変わっていない点を挙げるとすると、それは中国人の勤勉さと賢さという。彼女は、北京の明日がより素晴らしくなることを願って止まない。

 

「人民網日本語版」 2008年10月20日

 

 


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