全人代政府活動報告(1)経済成長率の目標は8%前後

 

国際金融危機の影響のもとで09年の中国経済がどのような動きを見せるかは、庶民の関心も高く、世界の注目も大きな問題だ。5日に開幕した第11期全国人民代表大会第2回会議で国務院の温家宝総理が行った政府活動報告では、今年の政府の活動について多くの時間が費やされた。

▽例年とは異なる「成長目標8%前後」

政府活動報告では、09年の中国経済の成長目標が8%前後と打ち出された。中国政府の経済成長率目標は5年連続で8%という数字に設定されたが、今年の目標数値は例年とは異なる意味を持っている。

国際金融危機は依然として底を打っておらず、世界中の権威ある各研究機関は世界経済の成長について悲観的な予測を行っている。主要な経済体にマイナス成長の可能性も出る中、中国経済が8%という目標をクリアできるかを心配する声もある。

「経済成長の周期性と国際金融危機の影響が重なり、中国経済の下方圧力は高まっている。8%前後という成長目標は努力して初めて実現できる目標だ」。全国人民代表を務める東北財経大学の艾洪徳学長は語る。「これをクリアして初めて、必要な就職機会を創出することもできるし、経済社会の良好な活動を確保することもできる」

中国経済の成長率は08年第4四半期には6.8%にまで落ち込み、中国経済は厳しい試練に見舞われている。だが取材を受けた全国人民代表や全国政協委員らはいずれも、中国経済の堅固な発展土台と巨大な内需市場、安定した金融システム、有力なマクロ調整措置があれば、中国経済の発展には堅固な自信を持つことができると語っている。

全国政協委員を務める財政部財政科学研究所の賈康所長によると、もし対処がうまく行けば、中国経済の成長は今年、低い段階から高い段階へと持ち直していく見込みだ。だが賈所長は同時に、国際経済がさらに悪化することを防ぐ事前案を作る必要も指摘している。

 

「人民網日本語版」 2009年3月5日

 

 

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