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廖八鳴 PROFILE |
四川生まれの北京育ち。幼い頃から料理を作るのが好きで、四川料理の特級調理師について学んだこともある。1993年日本へ渡り、大学で中国語と中国文化を教えるかたわら、現在、日本の食材で本格的な中国料理を再現することを試みている。 | お正月などのめでたい日に、中国では魚料理がつきものです。これは「魚」の発音が「余」と同じなので、縁起の良い言葉「年年有余(年々豊かになる)」にかけ、魚を食べて「ゆとりのある一年を過ごそう」というわけです。
魚は淡水魚を使うことが多いですが、その中でも鯉は人気があります。小骨が少なくて食べやすい上に、中国では鯉はめでたい魚とされているからです。鯉が険しい滝をのぼって竜になったという「鯉魚跳竜門(登竜門)」の故事から、鯉は立身出世を象徴する魚となりました。人々は鯉を食べて立身出世の運を呼び込み、今風に言うならば、子どもは進学を、大人は昇進を願うといったところでしょうか。
私も鯉を使って「豆瓣魚」の料理を作るのが好きです。しかし日本では食用の鯉がなかなか手に入らないので、鯉の代わりに鯛を使っています。鯛は、中国の鯉と同様、小骨が少なく縁起の良い魚なので、豆瓣魚を作るにはぴったりの魚でしょう。
豆瓣魚は、魚肉の柔かさとともに、豆瓣醤の持つ濃厚な香り、程よい塩味と辛さ、甘酸っぱさなどが楽しめます。
材料 |
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鯛1尾、塩少々、片栗粉適量、サラダ油200cc
※鯛の切り身を使ってもよい |
【ソース】
豆瓣醤 大さじ1、ショウガ 5g、ネギ 1/2本、ニンニク 3かけ、水 1カップ、しょうゆ大さじ1、黒酢 小さじ1、砂糖 小さじ2、料理酒 小さじ1、片栗粉 少々、ごま油 少々
※調味料はお好みで量を調節してください。料理酒に紹興酒を使うと風味がより増します。 |
作り方 |
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❶ 鯛はウロコと内臓を取ってきれいに洗い、ペーパータオルなどで水気をふき取る。身の部分に均等に切れ込みを入れ、切れ込み部分に塩を振る。鯛全体に片栗粉を薄くまぶす。
❷ ショウガ、ネギ、ニンニクをみじん切りにする。 |
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❸ 中華鍋にサラダ油を入れて熱し、①を入れ、中火で鯛の頭と尾がキツネ色になるまで揚げる。
❹ 中華鍋に少量の揚げ油を残して、②と豆瓣醤を炒める。香りが立ってきたら水を加え、煮立ったらしょうゆと黒酢を加えて味を調える。 |
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❺ ④に③を入れ、フタをして弱火で煮込む。
❻ 鯛に熱が通ったら料理酒と砂糖を加え、弱火で3分間煮る。 |
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❼ 片栗粉を水で溶いて入れ、とろみをつける。さらに1分間煮て、ごま油を風味付けに加える。
❽ 器に盛り付け、少量のネギのみじん切りをまぶす。 |
(廖八鳴=文 岡本央=写真)
人民中国インターネット版 2009年3月11日
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