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マイホームの夢がかなった

 

家が買える時代に

 

不動産展示即売会で 新しい高層マンションを 選んで買う市民たち

1998年、中国は住宅制度の改革を行い、50年も続いてきた「福祉的な分配住宅」は「商品化住宅」に取って代わられた。北京では、従業員は1平米当たり1450元(約2万円)の価格で、現在住んでいる住宅を政府から買い取る。政府は今後、住宅を建設して従業員に分配することはなく、職場が毎月、職階や勤続年数に応じて、然るべき住宅手当や住宅公共積立金を支給し、従業員が自分で、不動産市場で住宅を買うことになった。

ちょうどこの年、雑誌社の新しい高層住宅が完成した。筆者には122平米の住宅があてがわれた。4つの部屋と客間、台所、2カ所のトイレ、3つのバルコニーがある。規定によって、勤続年数による割引を受けて、8万4000元で買い入れた。内装を施してから、自分のものとなった新しい家に引っ越ししたときの嬉しさ。妻や子どもたちの笑顔が輝いていた。

魯もこの年に3LDKの住宅が割り当てられた。古い住宅だったため割引があり、さらに勤続年数による割引や妻が教師だったため5%の割引があったので、わずか4万元で買い入れた。

特筆すべきはこの数年、北京が古い街の大改造を行ったことである。2002年、魯が住んでいた竹竿巷の四合院も取り壊され、近代的な住宅エリアに生まれ変わった。規定によって、不動産開発業者は魯家に新しい住宅2戸を補償として与えた。こうして2人の弟は、一人が2LDKの住宅をもらい、もう一人は母といっしょに3LDKに住むようになった。嫁に行った2人の妹もそれぞれ自分の住宅を持っている。こうして、魯の兄弟姉妹5人は、そろってマイホームを持ったのである。

 

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