全人代代表「中国の人民代表大会制度と西側の政体には本質的な違い」 

第11期全国人民代表大会(全人代)第2回会議の各代表団は先日、全人代常務委員会活動報告についてグループ審議を行った。呉邦国委員長の報告にあった「わが国の人民代表大会制度と西側資本主義国の政体との本質的な違いをさらに認識する」との部分は、各代表に厳かかつ真剣な思考を喚起し、わが国の政体に対する認識を深め、中国の特色ある社会主義路線を歩むことへの自信をより堅固にする結果をもたらした。

■西側の議会制度は中国に適さない

江蘇南通市政協副主席の劉バン代表は「報告の審議を通じて、人民代表大会制度と西側議会制度との本質的な違いへの認識がわたしの中で一層はっきりとした。私たちの人民代表大会代表・常務委員会メンバーは党派を分かたず、共に人民の重大な依託を双肩に担い、中国共産党の指導の下で職責を履行し、根本的な利益を同じくしている」と述べた。

中国民主同盟安徽省委員会副主席委員の銭念孫代表は「わが国の政党制度は、中国共産党が指導する多党協力・政治協商制度だ。各民主党派は中国共産党が指導し、共産党と長年協力し、共に働いてきた参政党であり、野党ではないし、ましてや反対党ではない。13億の人口を擁する私たちのこの大国にとって、自らの強靱な指導の中核を持つことは必須であり、西側の議会制度が中国に絶対に適さないことに、疑問の余地はない」と述べた。

■「三権分立」は断じて行わない

代表らは審議の中で、わが国は人民代表大会によって国家権力を統一的に行使しており、「一府両院」(人民政府、人民法院、人民検察院)は人民代表大会によって生まれ、人民代表大会に対して責任を負い、人民代表大会の監督を受ける点を指摘した。各国家機関は異なる業務や職責を分担し、共に中国共産党の指導の下で、各々の職権の範囲内で党の路線・方針・政策および憲法や法律を貫徹実施し、中国の特色ある社会主義の建設と発展のために働いているのであり、西側の「三権分立」とは異なる。

多くの代表が、「一府両院」に対する人民代表大会の法に則った監督は、「3つの統一」の前提の下での監督であることを指摘。(1)人民代表大会と「一府両院」は共に党の指導の下で活動し、党が決定した活動の大局に沿って、法に則り独立責任で職責を履行し、思想と政治上の統一を保証している(2)人民代表大会は国家権力を統一的に行使する。「一府両院」は人民代表大会によって生まれ、人民代表大会に対して責任を負い、人民代表大会の監督を受ける(3)人民代表大会と「一府両院」の根本的な目標は統一されている。人民代表大会と「一府両院」は政治的基盤を同じくし、根本的利益が一致しており、共に人民の利益を代表し、人民の利益のために働くものである。人民代表大会は「一府両院」による法に則った行政と公正な司法を監督・支持し、各国家機関による協調した効果的な活動の実施を確保する。その根本的な目的は、人民の賦与した権力を真に人民の利益のために用いることであり、西側の各国家機関間のような相互妨害では決してない??ことを挙げた。

どの国の司法制度も、その国の特殊な国情と政治実践の基礎の上に構築されている。湖南省人民検察院検察長のコン佳禾代表は「わが国の人民代表大会は単なる立法機関ではなく、国家権力機関でもあり、『一府両院』は執行機関だ。権力には制約と監督が必要だ。私たちは制約も協調も唱えており、西側の制度とは異なる。私たちは西側の進んだ文明の成果を吸収するが、模倣することはできない」と述べた。

■あくまで人民のための代表

法学の専門家で、中国人民大学副学長の王利明代表は「わが国の人民代表大会代表は専任ではなく兼任だ。さまざまなポストの代表であることは、人民の実情を理解し、末端の情況を理解する上でプラスだ。わが国の人民代表大会代表は人民の共通の訴えを反映するが、西側の議員は職業政治屋であり、特定の党や派閥の利益を代表し、あるいは自らの財団のために発言をする。わが国の人民代表大会代表は会議を通じて法に則って集団で職権を行使する。各代表個人が直接問題を処理するのではない」と述べた。

澳門(マカオ)街坊会連合総会理事長の姚鴻明代表は審議の際「西側の議会制度と比べ、人民代表大会制度はより高い要求を代表に課す。私たちは人民代表大会制度を真剣に学習・理解し、代表としての職責をより良く履行する必要がある」と述べた。

 

 「人民網日本語版」2009年3月12日

 

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