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新たな希望の種を播く震災後の什邡市紅白鎮中心学校

 

新たな希望の種を播く震災後の什邡市紅白鎮中心学校

 

文 写真 段崴 人民画報社撮影記者

四川省什邡市の紅白鎮は、四川大地震で最も被害を受けた地区の一つである。今年4月、私は同僚とともに被災地の取材にでかけ、特に紅白鎮を目指した。鎮のある小学校で、私たちは仮設の建物のなかで授業をする教師と生徒たちの姿を見、彼らの楽観性と努力に深い感動を覚えた。

仮設の建物のなかで授業を受ける小学生たち

紅白鎮中心学校は、仮設住宅区のなかに臨時に置かれもので、そこには子供たちが描いていた絵がある。それは空には星と虹、雲が互いを映し、緑の木の下、子供たちは草地の上で手をつないで踊っているという絵である。陳世林校長は、この絵は子供たちが「手と手をつなぐ」活動の中でも使われたもので、子供たちの自由な創作に依り、教師たちはほとんど指導していないのです、と説明してくれた。

大地震から早くも一年が過ぎ、子供たちの気持ちは次第に落ち着き、天真爛漫な笑顔が浮かぶようになっている。「私たちの仕事の重点も、授業のほうへ移行しています」と陳校長は続ける。

現在に至るまでの間、授業には多大な困難があった。文章を分析する授業では、気持ちが深く動かされるような箇所になると、多くの子供たちが黙って涙を流した。その後、数日にわたって子供たちの気持ちはひどく落ちこみ、教師たちも耐え難かった。「大地震は生徒たちと教師たちの心理に大きな傷を残しました」

互いに生活を支えあうグループ

これらの問題に対し、学校側では頻繁に心理指導活動を行った。学校の再開にあたり、学校では「手と手をつなぐ」活動を行い、子供たちを団結させた。また生徒たちと四川大学の大学生との文通を行い、「大きな友達」と「小さな友達」との手紙の交流を通して、生徒たちの心にたまった思いを吐露させた。これは、子供たちに対する心理指導であると同時に、作文能力の訓練にもなった。

学校ではまた援助グループを組織した。地震によって多大な生活上の困難を抱えた生徒たちに対し、グループの同級生たちは多くの手助けを行い、それは同級生同士の感情を深めるものともなった。

「校内の四人の教師は、大地震でわが子を失っていますが、それでも、以前のように仕事にまい進しています」と語る陳校長の言葉には感動の思いがにじんだ。

生徒たちの高校入試の準備に忙しい李先生

李庭芳さんは、紅白鎮中心学校の中学三年を受け持つ国語の教師である。彼女は、小学校五年生の女児を震災で失っているが、やがて、生徒たちが受けることになる高校入試のさまざまな準備に忙しくしている。中学三年生にとっての時間の大切さを知り抜いており、卒業クラスの担任教師であると同時に国語の教師、という二つの役割を抱える彼女には、悲嘆にくれている時間はない。同僚の教師たちは、彼女を強い人だという。大地震の発生時、彼女はずっと生徒たちの面倒をみ、わが子の遺体が学校の門に運ばれてきて、ようやく、会うことができた。今に至るまで、李さんはわが子の遭難の現場を見に行ったことがない。みなは、それが彼女にとって、永遠に触れたくない傷なのだということを知っている。

「今年の9月1日、新学期が始まる日、私たちは、新校舎に入ります。その一刻は、学校にとっても、教師、生徒にとっても、新しい始まりとなることでしょう」と陳校長は言う。

 

人民中国インターネット版 2009年5月10日

 

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