北京五輪のメーンスタジアム「鳥の巣」と国家水泳センター「水立方」の改造が年内にも始まる。北京オリンピック組織委員会(BOCOG)の解散を前に、国家審計署が最終的な会計監査を進めていることが、16日に行われた北京市政協「五輪遺産」提案手続き座談会でわかった。「新京報」が伝えた。
今年1月末までに、「五輪遺産」に関する提案が市政協委員52人から20項目提出された。北京市に政府主導の五輪遺産管理機関を設立し、文化部門や観光部門などを筆頭に、共同でスタジアムの開発・利用を行う必要がある。
委員らは五輪博物館の建設計画に強い関心を示し、五輪博物館は北京五輪の招致、準備、開催をテーマに五輪の文化遺産を展示するとともに、市政府の今年の重要業務の一つとすべきだと提案している。
北京オリンピック組織委員会の王偉副主席も座談会に参加し、委員の意見について五輪遺産の最近の状況を報告し、北京オリンピック組織委員会の解散を前に、国家審計署が最終的な会計監査を進めており、まとまり次第、全面的な会計監査報告が発表されることを明らかにした。政府の支援を受け、北京オリンピック組織委員会の職員の次の勤め先はほぼ確定したという。
「鳥の巣」は企業によって35年運営される。オリンピック公園管理委員会の王春常務副主任によると、「鳥の巣」への投資と利子、運営維持費は36億元かかり、推計では毎年3000万ドルの収入がないと赤字が出る見通し。
王副主任の話では、「鳥の巣」の収入は今年上半期に3億元を突破したものの、観光客数は昨年の国慶節の8万人を境に落ち込んできているという。一方、本来改造計画のあった「水立方」は五輪後の参観者が多すぎるため、遅々として改造が始まらないという。「鳥の巣」と「水立方」の改造プランはすでに市政府の審査を通過し、年内には着工する予定だ。
北京五輪ではスタジアムなどの遺産のほか、多くの競技場管理者といった人材が育成された。広州アジア大会、上海万博などでこういった人材が次々とかり出されることになっている。北京はこの点でも標準化されたチームの管理を検討する必要がある。
「人民網日本語版」 2009年6月17日
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