 |
廖八鳴 PROFILE |
四川生まれの北京育ち。幼い頃から料理を作るのが好きで、四川料理の特級調理師について学んだこともある。1993年日本へ渡り、大学で中国語と中国文化を教えるかたわら、現在、日本の食材で本格的な中国料理を再現することを試みている。 | 紅焼肉は中国でもっとも有名な家庭料理の一つである。南方北方を問わず、どこの家庭でも作られるが、その作り方と味は千差万別である。
毛沢東はこの料理がもっとも好きで、勝利を収めたときやいい知らせを受けたとき、必ず紅焼肉を食べて祝ったという。
作り方は日本の「角煮」と似ているため、難しくはない。しかし、注意しなければならないことがいくつかある。
①脂身と赤身が層をなす豚バラブロック肉で、できれば皮付きのものを選ぶ。食べてみるとそれほど脂っこくはなく、コラーゲンが美容と健康に効果がある。②八角、桂皮は日本でも多くのスーパーで取り扱っている。これらを加えることで、本格的になる。③醤油は濃い目のものを用いる。④砂糖を入れすぎない。入れすぎると風味が損なわれる。⑤必ず水分がなくなってから鍋から下ろす。
特 徴
色鮮やかで香ばしく、口に入れるととろけんばかり。赤身部分はほっこりと柔らかく、脂身部分もしつこくない。

材料 |
 |
豚皮付バラブロック肉500g、サラダ油50cc、醤油3~5さじ、紹興酒または料理酒2さじ、砂糖1~2さじ、ショウガ5g、つぶ山椒10粒ほど、八角3つ、桂皮1枚、ネギの白い部分1本 |
作り方 |
 |
❶ 豚肉は3センチ角に切る。 |
 |
❷ショウガはスライスする。 |
 |
❸中華鍋にサラダ油50㏄を入れ、中火で熱してから豚肉をいれ、炒める。肉の表面が黄色くなってきたら取り出す。油も少しだけ残して、あとは取り出す。(この下ごしらえで、肉の臭みをとり、余計な脂分を取り除くと同時に、豚肉のうまみを閉じ込める)
豚肉を再び鍋に入れ、砂糖を加えて3分間ほど炒める。さらにスライスしたショウガ、つぶ山椒、八角、桂皮を入れ、2分ほど炒める。醤油、紹興酒を加えてさっと炒めてから、豚肉にかぶるかかぶらないかくらいに水を入れる。フタをしてから強火にして沸騰したら、中火にして30分から1時間ほど煮込む。 |
 |
❹ 鍋の中の水分がなくなったら、鍋を軽く振って色をからめる。紅焼肉の出来上がり。 |
(廖八鳴=文 岡本央=写真)
人民中国インターネット版
|