国慶節の祝賀式典では、10万人の各界の人々と60台のパレード車で構成される36のパレードチームが天安門の前を行進した。着目したいのは、今年の国慶節のパレード車には、環境保護の理念が際立ったことである。
多くのパレード車のなかには、特に「生態保護」をテーマにしたものが一台あった。この車は緑色を主色とし、形は巨船のようであり、緑の葉の模様のマークをつけた2400余りのボランティアがその車を守りながらゆっくりと前に進んだ。このパレード車がハイブリッドエンジンであることに注目したい。普通のディーゼル車では、百キロごとに30リットルを消耗するが、このハイブリッドエンジン車では、25%のガソリンを節約できる。また、国徽をテーマとするパレード車は、電動車で、新しいエネルギー源の車が国慶節の祝賀式典に出現するのは、初のことである。
今年のパレード車の制造においては、多くの省で新素材が使われ、環境保護性がさらに向上した。例えば、山東省のパレード車では、車体に軽質アルミとエコシートが使われ、車上の装飾と彫塑には環境保護に配慮した素材が使われた。
祝賀式典の最高潮では、数千の風船が放たれ、美しい風景となった。この風船は一見すると普通のものと変わらないが、材料に着目すると、土に戻り、環境を汚染しないものである。
資源の浪費を防ぐため、すべてのパレード車について、回収、再利用の案が決められている。国慶節の当夜、祝賀交歓会の終了後、58車は天安門広場に戻され、10月2日から11日まで10日間展示される。
そのほか、節約の方針を徹底するため、今年のパレード参加人数は大幅に減らされている。新中国成立50周年の祝賀式典時には、パレードと広場でのマスゲームへの参加人数はあわせて24万人だったが、今回は18万人になっている。またパレード車も90台から60台となり、3分の1が減少している。(文=張春侠)
人民中国インターネット版 2009年10月9日
|