発展する新北川県

文・写真 王浩

12月18日、本誌記者は、四川省綿陽市北川県を取材した。北川は、2008年の四川大地震でもっとも被害の重かった被災地の一つであり、再建プロジェクトが注目されている。

地震発生後の北川の県城

北川の県城(中心の街)から約20キロの安昌鎮では、建設中の住宅群があたり一帯に広がり、労働者たちが忙しく工事にあたっている。ここは、北川の新しい県城となる場所であり、工事の完成後、多くの旧県城の住人がここに引っ越してくる予定である。経大中・北川県長の紹介によれば、四川大地震の発生後すぐに政府は再建プロジェクトに取り組んでいる。北川の旧県城は、地震で甚大な被害を受け、すでに居住には適さなくなっている。政府は全体の移転と新県城の建設を決定し、慎重な調査ののち、安昌鎮が選ばれた。

北川の新県城の被災民用住宅建設地 北川県内に新しく建設されたチャン族の村

現在、北川の新県城の建設は、全面的に展開されている。新県城の建設項目は、205項目であり、総投資は、68.5億元になる。第一期72項目のうち、58項目がすでに着工している。道路、橋などインフラに関する建設はすでに完成している。また、新県城の40万平方メートルの第一期被災者用住宅は、建物の外壁はすでに完成、内装工事の段階に入っている。

「来年の5月には、住民の一部は新城区に住むことができます。新県城の建設速度は、私の想像より百倍も速いものでした」と経県長はいう。北川は、中国少数民族の羌族が集まる県城の一つであり、以前から国内でもよく知られた少数民族をテーマとする観光地であった。経県長の紹介によれば、北川の新県城の建設は、現代化されたチャン族文化の街であり、綿陽西部の産業基地ともなる予定である。

経大中・北川県長

北川の中聯コンクリート廠は、今月末から正式に生産を開始する。これは北川の第一号の稼動となるプロジェクトであり、年生産量は、200万トンである。

新県城以外、北川県内では、2.3万の被災農民の住宅に関する修繕、強化工事がすでに終了している。再建を必要とする約3万戸の農家のうち、2.9万戸の工事が完了している。年末までには、北川の多くの農家が仮設住宅から永久性の住宅に引っ越す。

再建プロジェクトの進行により、新しい北川県の姿は、見事に立ちあがってきている。

 

人民中国インターネット 2009年12月21日

 


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