西部大開発の政策
国務院は00年に「西部大開発の若干の政策・措置を実施することに関する国務院の通知」を発表し、以下の点を求めた。
一、資金投入の増加――建設資金の投入を拡大し、建設プロジェクトに優先順位を付け、財政交付金を増やし、金融支援を強化するなど。
二、投資環境改善の政策――投資のソフト環境を大幅に改善し、税優遇政策を実施し、土地・好物資源関連の優遇政策を実行し、価格・費用メカニズムを運用して調整するなど。
三、対内外開放拡大の政策――海外企業の投資分野をさらに拡大し、外資利用ルートを一段と拡充し、対外経済貿易を大々的に発展させ、地域協力と担当地区への支援を推進するなど。
四、人材確保・科学技術教育発展の政策――人材を確保して活用し、科学技術による主導的は役割を発揮させ、教育への資金投入を増やし、文化・衛生整備を強化する。
国務院西部開発発展弁公室は01年、さらに関係機関と西部大開発の若干の政策・措置の実施に関する意見を検討、制定した。
また04年3月、さらに「西部大開発の一段の推進に関する国務院の若干の意見」の中で次のように求めている。
一、生態整備と環境保護を着実に推進し、生態の改善と農民の収入増を実現する。
二、引き続き基盤施設・重点工事の建設を推進し、発展の加速に向けた基盤を構築する。
三、農業と農村の基盤施設整備をさらに強化し、農民の生産・生活条件の改善を加速する。
四、産業構造を大々的に調整し、特色かつ強みのある産業を積極的に発展させる。
五、重点地域の開発を積極的に推進し、地域経済の成長を加速する。
六、科学技術教育や衛生・文化などの社会事業を大々的に強化し、経済と社会の調和のとれた発展を促進する。
七、経済体制改革を推進し、発展に向け良好な環境を創造する。
八、調達ルートを拡充し、大開発を資金面から保障する。
九、人材の確保を強化し、大開発を人材面から保障する。
十、法制度の整備を加速し、開発事業の組織的指導を強化する。
国務院総理、国務院西部地区開発指導グループの温家宝座長は09年8月、指導グループ会合を開いて「国際金融危機に対応して西部地区経済の安定と比較的速い発展を維持することに関する意見」について協議し、原則採択した。「意見」は以下の6つの点を強調している。
(一)西部地区の内需拡大での重要な役割を十分に発揮させる。
(二)基盤施設の整備と生態環境保護をさらに強化する。
(三)産業構造の調整と経済発展方式の転換を大々的に進める。
(四)民生の改善を重点とした社会事業の発展を加速する。
(五)改革開放を推進し、対内外開放の新枠組みを構築する。
(六)地震被災地の復興を速め、計画任務を全面的に達成する。
人民中国インターネット版 2010年1月
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