「酒」と「粑」で過ごす春節──湖南の民間春節風俗 文・写真=蔡勁蓉 「湖北、湖南熟せば天下足る」といわれ、湖南は南部の「魚米之郷」(肥沃で米も魚もよく採れる土地)であり、中国の重要な穀物の産地である。米を使って作る庶民の軽食は、春節に欠かせない食べものであり、「甜酒」と、美味な「粑糍」(もち米をこねて焼いたり揚げたりしたもの)はその代表的な美食である。 「甜酒」は、またの名を「米酒」、または簡単に「酒」といわれ、米を原材料にした甘く香り高い飲み物で、卵と砂糖をいれると味わいも色もさらに完璧なものとなる。春節期間には、客が訪れると、家の主人は熱い「甜酒」を碗に注いで勧め、歓迎の気持ちを示す。 「糍粑」は、米で作るもので、米の種類により、その制作過程は多くの種類に分かれ、味わいはそのほかの地方で「モチ」と呼ばれるものに似ている。ねばりがあり、好みによって、油で揚げる、卵をまぶして焼く、湯で煮る、あぶるなど、多くの食べ方があり、愛されている。湖南の春節の朝、人々がまず食するのは、「甜酒」で似た「糍粑」であり、その味わいは特別である。春節に「甜酒」を飲めば、財富を得るよう、「糍粑」を味わえば、家族が日々を楽しく送れるように、という思いがわく。
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