交通より速く より安全に  
 

沈暁寧=文

上海万博開催を前に上海万博の準備を行っている関係各部門は、連名で『上海万博交通保障方案』を公布した。この案の公布は、上海万博の交通面での保障がすでに確保されたことを示している。この案によると、万博会期中に旅客を輸送する主要な交通手段は、公共交通機関となっている。そのうち、軌道交通(上海の地下鉄など)が交通量の50%、公共バスが40%を負担し、残り10%は水上交通とタクシーで解決することになっている。

上海の地下鉄構内の様子

多種多様な方式で交通の利便を確保

現在、上海にはすでに十本の軌道交通が運行しており、さらに万博会期中に、万博専用ラインも開通する予定。この11本の軌道交通ラインに、万博会場エリアに直通するのは五本(4・6・7・8・9号線)となっている。ラッシュアワーの時間帯には、一時間に10万人の観光客を万博会場に送ることができる。一部万博会場の出入口に遠い地下鉄の駅では、無料送迎バスのサービスを行う予定。来場者の帰路を確保するために、地下鉄の運営終了時間は、早い路線で夜22時半まで、万博会場直通の五線は24時までである。

公共バスでは、上海は万博会場までの直通専用バスを16本開設し、空港・電車駅・長距離バスターミナル・埠頭などの主要交通地点を万博会場入口と結びつけ、各地の観光客の万博見学及び上海への出入りのために便宜をはかる。呉淞客運センター、楊浦公園、虹口スタジアム、上海駅、上海体育館、上海南駅など六駅を中心に、観光客の交通需要を満たし、スムーズな移動をはかるため、万博見学直通観光バスなどのサービスなども提供する。

上海の「新天地」の一角。手前は万博専用タクシー

軌道交通と公共バス以外に、観光客は水路を経由して万博会場へ到着することができる。万博開催後、万博会場に4カ所の会場外の船着き場を開放する予定。そのうち、其昌桟、秦皇島路と16舗の船着き場は団体客用に限られ、東昌路の船着き場は一般客用に使われる。その際、観光客は船で黄浦江を渡って万博会場を遊覧できるため、心地よい気分を味わうことができるだろう。

上海万博は市の中心エリアで開催されるため、巨大な交通量と毎日の上海市民の交通との矛盾を解決する必要がある。そのため、上海は万博会場周辺に交通緩衝区を設けている。緩衝区内に、194キロの万博専用道路を設置し、万博専用ライン、公共バス及び団体バスの速やかな会場到着を保障する。その内、90 キロを専用道路とし、万博通行許可証のある車両しか通行できない。

行き届いたサービスが交通アクセスを助ける

万博会期中、上海は万博交通網、万博交通サービスホットライン、携帯電話及びカーナビゲーションなどの移動端末など七種類のサービスで、観光客に万博の交通と日常交通情報を提供する予定。

 観光客は船で黄浦江を渡って万博会場を遊覧できる

万博交通サイトでは、観光客は万博会場のリアルタイムの混雑状況や全市の交通状態の情報を調べることができる。万博の交通政策や各交通規制措置、発表された公告や重要な万博交通ニュースを知ることができ、交通ルートやアクセス方法及び乗り換え案内などを調べるのに役立つ。また、新しく編成された万博交通案内図も、万博の観光客に万博会場までの交通アクセス情報を提供する。

インターネットで提供されるサービス情報以外に、万博会期中のそのほかの交通情報サービスは、ラジオ、テレビ、携帯電話、カーナビゲーションなどの移動端末を経由し、リアルタイムに万博の観光客と上海市民に届けられる。道路上の各電光掲示板式標識についても、市内を走る運転手に都市高速の交通状況や、一般道路走行の際の所要時間予測、交通事故などの道路交通情報サービスを提供する予定。

そのほか、関連部門は万博交通サービスホットラインを設け、万博の観光客に交通情報のオンラインサービスを提供する予定。上海のスタークラスのホテルやレストランの一部では、観光客はホテルやレストランに設置されたタッチパネル端末を利用し、随時万博会場へのアクセス方法やアクセスルート、乗り換え方法、万博会場エリアの混雑情報、道路交通状態などの情報を検索することもできる。

 

人民中国インターネット版 2010年4月30日

 

 
 
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