現在位置: 24節気養生談
清明穀雨 心安らかに

 

穀雨

穀雨は「雨水は百穀を生じる」の意味があり、春の最後の節気になる。太陽暦の4月20日前後にあたる。ことわざに「清明は雪を断ち、穀雨は霜を断つ」と言うのがある。穀雨より後、中国の大部分の地域は気温の上昇が速度を速め、雨量も増し、多く豊かな雨水が、植えたばかりの稲の苗や新しく植えた作物を潤し、五穀は成長を早め、農業生産はいよいよ忙しい時期になってくる。

●穀雨の民俗

民間の伝説の中で、穀雨の節気の来歴は蒼頡造字と関係がある。蒼頡の文字造りは、その功は天地を覆い、天の神様はこれに大いに感動し「天より穀雨を降らせ」て労をねぎらった。ここから穀雨の節気があるという。今日に至るまで毎年、穀雨の季節には陝西省白水県城の東北30キロメートルの蒼頡廟で盛大な祭祀行事が行われる。山東省栄成市の漁村の穀雨は、春節に劣らない賑わいである。地理的に恵まれているお陰で、穀雨のころになると、天気が暖かくなり、あらゆる魚やエビが岸辺に向かって上ってくる。沿海の漁民は俗に「穀雨には百魚が岸に上る」という。漁民は「穀雨」のこの日に伝統的な海神祭を行い、豊かな海産物の恵みを海神に感謝し、日々の豊漁を願い、神様の加護と厄除けを願う。穀雨を過ぎると、漁民は船出して魚を捕る。

●穀雨の養生

穀雨は春の最後の節気である。気温の上昇にともない、気候が次第に暖かくなり、人の肌も緩み、毛孔も拡大し皮膚の末梢血管の供血量も増え、中枢神経系統に鎮静、催眠作用を引き起こし、体が疲れる。民間でいわれる「春眠」とは、季節の変化が引き起こした一種の生理現象である。  中医学では、人の起居や仕事と休息は、日の出日没と合わせるのがよいとする。この時、睡眠を調整し、早寝早起きをすることが春の養生にきわめて重要である。寝る前の三十分は心を鎮めて、思い煩うことなく、一切の雑念を捨てる。そのほか、寝る前には顔を洗い、お湯(40~45度)で足を暖めるよう心がける。顔を按摩し、足の土踏まずを手で揉むことによって血気の運行をよくし、臓腑を温め、心を落ち着かせ、一日の疲労を取り除き、寝つきをよくする。

 

人民中国インターネット版

 

   <<   1   2  

人民中国インタ-ネット版に掲載された記事・写真の無断転載を禁じます。
本社:中国北京西城区百万荘大街24号  TEL: (010) 8837-3057(日本語) 6831-3990(中国語) FAX: (010)6831-3850