さあ、あなたの万博を撮ろう  
 

--撮影スポットとテクニックを伝授

董彦=文

広さ五・二八平方キロの上海万博会場は、世界の建築デザイナーがその技術を競い合う舞台でもある。ここでは、どの建物にも、それぞれの国の歴史と文化、最新の科学技術の成果が凝縮されており、いたるところで見事な景観を見ることができ、どのパビリオンにも独自の趣がある。万博会場を見学する多くの来場者にとって、記念写真を撮ることは、全くもって一大事に違いない。ただしシャッターを押すこと自体は容易でも、優れた美しい写真は撮ろうと思っても、そう簡単に撮れるものではない。そこで、記者は会場内の写真愛好家と先輩カメラマンの経験を総括し、あなたにご伝授いたしたい。万博会場内で写真を撮る際の注意点は? そして、どの場所が「最高の撮影スポット」なのだろう?

中国館を撮る一番いい角度は西側から

今回の万博の主催国の国家館として、中国館は自然と撮影の人気スポットになっている。どの角度から撮っても中国館の写真は万博記念写真の代表作になるに違いない。ただし、中国館の全景を撮るなら、中国館の総設計士である何鏡堂氏が薦める一番いい撮影角度は西側から。万博軸の第五サンバレー(陽光谷)と第四サンバレーから撮るのがもっとも効果的だ。並ぶのが面倒ならば、撮影場所に人が混み合っていない場所を探そう。上南路六号門ゲートと高科西路五号門ゲートの間の広場がそのスポット。そこは空間が広く、客の流れも少ない。広場には二百余の国・地区と国際機構の旗が掲げられており、この旗の波越しに中国館を撮るなら、その姿はいっそう雄大で壮観だ。

パビリオンを撮る一番の場所は高架歩道

もし、あなたが頻繁に立ち止まって撮影するなら、会場を貫く高架歩道上での撮影を試してみるとよい。ここはパビリオンを写すのにもっとも良い撮影地点といえる。高架歩道の上では高い場所から遠くを眺めることができるだけでなく、両側の建築物をきれいにレンズにおさめることもできる。そして、頭上の日よけは強烈な日光をさえぎってくれる。このほか高架歩道は距離が長く、撮影するために押し合いへし合いする必要がなく、来場者は好きなだけ自分の撮影創作活動にいそしむことができる。歩道から遠いパビリオンを撮りたいなら、その全景を撮るもっともよい位置に並ぶ以外に、それぞれの建物の特徴的なものを撮るのがよい。メキシコ館の「凧の林」、ポーランド館の「切り絵芸術」、スペイン館の「籐かご」……これらの特色のはっきりした建造物を撮るなら、たとえ全景を収めていなくても、記念写真の価値をいささかなりとも下げるものではない。もし、幸運にも中国館の入場予約券を手に入れることができたら、もうひとつの絶好の撮影ポイントを利用できる。それは中国館を見学した後に出口のほうに向かっていく途中にある小さな丘で、比較的高い位置にあり、視野も広く、多くのA、Bゾーンのパビリオンを見渡すことができ、撮影に非常に都合がよい。このほか、ネット上でのある撮影愛好者の見立てでは、ヨーロッパ・パビリオン区にあるオランダ館もまた絶好の撮影ポイントだ。オランダ館の待ち時間は比較的短く、開放的なハッピー・ストリートを歩けば、全く妨げるものなしに他のヨーロッパ・パビリオンの写真を撮ることができる。

六大シャッターチャンスの「風景」を逃すな

万博会場の夜景(CPF)

万博軸のサンバレーを下から(写真・郭暁勇)

中国館 中国館は高さ六十九メートル、大きすぎて正面から全景は撮りにくい。万博軸に近くの「親水広場」の近くならば全景を撮影することができる。ネパール館の屋上も絶好の場所。そこは視界が開け、撮影ポイントも多いので、中国館を背景にして一家そろっての家族記念写真を撮るのに格好の場所である。

万博軸 万博軸は一環一環が鎖のように連なった形状の設計で、来場者にもっとも人気のある建物のひとつになっている。ただし、多くの来場者が万博軸の完璧な撮影場所探しに難渋している。そこで私たちが提案するのは万博センターの位置から万博軸を撮るのがもっとも効果的であるということだ。夜になり、ライトアップされると昼間とは違ったまばゆい美しさを放つ。この時にはサンバレーの両端から撮ることをお薦めする。水中に映ったサンバレーを撮ることもでき、独特な趣がある。

万博文化センター

遠くからみると万博文化センターはまるで宇宙船のようだ。万博開幕式の会場だと知れば、ここも一枚は撮っておきたい。万博センター隣の「親水広場」はとても広く開放的である。「親水広場」に立てば万博文化センターをさまざまな角度から撮ることができる。もちろんここも家族そろっての記念写真を撮るのに良い場所だ。

日本館、スペイン館など特色のあるパビリオン

あなたが特に人気のあるパビリオンを撮りたいとき、もっとも良い選択はパビリオン近くの高架歩道上で、歩きながら角度をかえていけば、いくつかの施設を正確に撮ることができる。

黄浦江 万博会場では、フェリーに乗って黄浦江を渡るときにくれぐれも写真を撮るのを忘れないように。浦西側の埠頭から浦東の全景をレンズに収めることもできる。黄浦江の上では、東向き、西向きにかかわらず、両岸にはパビリオンがそびえ立ち、夜になればとりわけ大きなパビリオンのイルミネーションが一段ときらきらと輝き、黄浦江の水面に反射した影と重なり合う。あなたは素晴らしい写真を撮ることができるはずだろう。

万博会場の夜景

万博の夜景は実に美しい。まぶしいほどにライトアップされるなか、昼間とは異なった感覚を味わえる。夜間のパビリオンの撮影は照明効果によって撮影場所を選ぶ必要がある。「親水プラットホーム」は音楽噴水と浦西の美しい景色がとても素晴らしい位置にある。そのほか家族や友達のために記念の写真を撮影する時、デジタルカメラの夜景モードに切り替えた後は、撮影者はできるだけレンズを夜景に近づけて撮ると良い。通常の適正距離なら景色から二~三メートルの間で正常に感光する。

万博撮影アドバイス

万博軸の2階、長さ10メートルの観光プラットホームには二軒の写真撮影サービスショップがある。来場者のために写真の現像や焼き増しなどのサービスをしている。

電池はファミリーマートとローソンのコンビニで購入できる。ただし、メモリーカードの販売はしていない。万博軸の第四サンバレーの「冠龍撮影所」で写真をCDディスクに取り込むこともできるが、手数料が必要だ。

万博会場内のロケーションの撮影に制限はない。ただし、それぞれのパビリオン内では各規定がある。例えばゴッホの油絵は撮影時のフラッシュは不可。来場者は遵守しよう。

 

人民中国インターネット版 2010年7月14日

 

 

 
 
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