街頭の彫塑における北京の印象 |
大金牙の本名は、焦金池である。彼は「拉洋片」(のぞきからくり)の芸人のなかでもっともベテランで、もっとも歌の巧みな民間芸人であった。 「拉洋片」は「西洋景」とも呼ばれ、清(1616~1911)末から中華民国(1912~1949年)初期に民間で流行した一種の見世物である。各種の絵を箱のなかにいれ、見物人は凸レンズを通してそれを眺め、芸人は動かしながら、絵の内容を歌った。 大金牙の天橋での商売はとても繁盛していた。毎日、昼から黄昏時まで、見物人はひきもきらなかった。彼の滑稽で諧謔味にあふれた即興の歌と歌詞は、多くの見物人に深く印象を刻んだ。 |
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