文=董彦
上海万博ボランティアの総称は 「心熱き世代」(「心一代」)。「心」は上海万博ボランティア活動のテーマだ。「心」の英語「Heart」の各アルファベットでボランティアの態度とイメージを解釈するなら、次のようになろう。
Help |
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人を助ける |
Enthusiasm |
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熱情 |
Active |
= |
主動的 |
Responsible |
= |
責任 |
Teamwork |
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協力 |
「心熱き世代」の標識
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万博会場内Cゾーンのボランティアたち(写真=李力愷) | 上海万博ボランティアの標識(ロゴ)は、全体が漢字の「心」をかたどり、緑のオリーブの枝をくわえて飛ぶ平和のハトをイメージする。中央の青い色の部分は英語のアルファベット「V」の形になっている。上海万博のシンボルマークが「世」(世界博覧会の「世」)をかたどっているのと同じで、中国文化の個性を表すと同時に、ボランティアの「心」こもる活動、活動に寄せる熱「心」さを伝える。
「V」は英語の「Volunteer」の頭文字で、この標識が代表する人々をはっきりと言い表し、ハトは上海を代表し、平和と友愛を象徴するとともに、オリーブの枝は持続可能な発展と未来への希望を表し、「より良い都市、より良い生活」という上海万博のテーマを伝える。
緑、青、赤から橙色・黄色へ。標識は虹の七色を用い、風を受けて翻るリボンのようにも見え、上海の人々から世界への熱情あふれる呼びかけの意味も込められている。それはまた、2010年、多くのボランティアの協力のもとで、世界各地からやって来た人々が同じ空の下に楽しく集う上海万博の雰囲気を予告するものでもある。
「心熱き世代」のスローガン
メインスローガンは「世界はあなたの目の前に、私たちはあなたのすぐそばに」。
万博は世界各国がその社会、経済、文化、科学技術の成果と発展の未来図を展示する盛会であり、来場者は目の前に凝縮された世界を見ることができ、この世界はボランティアの活動が生かされることでいっそう精彩あるものになる、との意味が込められている。
サブスローガンは三つ。
「志があり、願いがあり、そして私がいる」
「志」とは「奉仕、友愛、助け合い、進歩」の志向であり、「願い」とは「より良い都市、より良い生活」を実現したいという願い。「私」とは自身の奉仕活動を通じて、この志と願いを達成しようとする一人ひとりのボランティアのことである。
「2010、心ひとつに」
2010年、世界は上海に属し、また上海は世界に属する。2010年、私たちは心を通わせあい、手を取り合って、ともにここ上海で「より良い都市、より良い生活」というテーマがどのように実現されていくのかをこの目で確かめるのである。
「私がいて、都市はもっと愛すべきところに」
上海万博のテーマ「より良い都市」の実現にはボランティアの存在が欠かせない。無私の情熱、友情と善意にあふれた客への応対、そうしたボランティアの活動が上海というこの都市をもっと愛すべきところに変えるのである。
「心熱き世代」の分類と分担
上海万博ボランティアは大きく二種類に分かれる。万博会場内ボランティアと会場外ボランティアだ。会場外ボランティアにはさらにシティボランティア・サービスステーションで活動するボランティアとシティ文明ボランティアの二種類がある。
会場内ボランティアは、主として上海万博会場内で来場者と主催者・組織者に自ら進んで無償のサービスを提供する。主な仕事は、来場者らの質問への応答、会場内の秩序維持、内外の要人の接待、通訳、障害者や行動に差し支えのある来場者への支援、メディア分野での仕事、諸活動・フォーラムなどでの組織、ボランティア管理のサポートなど。
シティボランティア・サービスステーションとは、上海万博会場外の重要交通拠点や主要な商業地区、観光スポット、主要なレストランやホテル、文化施設など多くの人が行き来する場所に設立された上海万博サービスステーションのこと。ボランティアはここを持ち場に、秩序や衛生面での自覚を呼びかけ、必要な情報を提供し、外国人には通訳に当たり、けが人や病人の応急支援をするなどの活動を展開する。
シティ文明ボランティアは、万博会場外で、交通整理などの秩序維持、衛生面などでの宣伝と指導、環境の美化、病人やけが人の世話などに無償であたるボランティアのことで、主として、それぞれの地域ごとに社会コミュニティーや企業が責任をもってボランティア要員を選び出している。
「心熱き世代」の制服
会場内ボランティアは「小白菜」
上海万博の組織部門は、会場内ボランティアのために八万セットの制服を用意した。一セットはTシャツ二枚、ズボン2本レインウェアを兼ねたウインドブレーカー一着、それに帽子一つだ。
一セットの制服は、白と緑が基調で、グリーンなイメージ、つまり環境保全をシンボライズするとともに、調和、清潔、革新のテーマも表している。制服の生地には天然で環境にやさしい綿が使われており、また製作上では、ハイテクの紡織技術が採用されていて、見た目の美しさと着たときの心地よさという二つの要求をクリアしている。
制服には左胸の位置にボランティアの標識である「心」のロゴがプリントされており、背中と正面のそれぞれに中国と世界の地図がデザインされていて、「世界は私の心の中に」というボランティアの気持ちをしっかりと受け止めている。
制服は、ちょうど白菜の色に似ているため、この制服を身につけた若者たちは「小白菜」と呼ばれ、上海万博会場内での活躍ぶりはマスコミにも連日取り上げられている。
サービスステーションのボランティアは「藍精霊」
上海市内の各所に散らばる万博シティ・サービスステーションで活動するボランティアの制服は「私がいて、都市はもっと愛すべきところに」のスローガンに基づき、藍色を基調にして、大空と大海原の深い色と広大さをシンボライズした。その藍色の地に真っ白な線条でボランティアのロゴ――「心」の一字がくっきりと染め抜かれ、優れた視覚効果を通じて、全世界の人々に上海万博ボランティアの熱情を伝える役割を果たしている。この「心」の字の周りに伸びる線は、上海万博は世界各地の人々と結ばれていて、全世界が中国と上海に大きな関心を寄せており、皆の心が一つにつながって、私たちの都市での生活がより良いものになるようともに努力しよう、と訴えているのである。
藍色は、上海万博が追求する「より良い生活」という目標をともにし、晴れ渡った真っ青な空、深く澄みきった紺碧の海を願う全世界の各民族の願いと気持ちはいっしょであることを象徴したものだ。橙色のマークは世界各地から来た観光客や関係者に心を込めてサービスするボランティアの熱情と確信を表したものだ。
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