「上海万博の重要なテーマは、グリーン、環境保護、省エネで、各展示館の外壁や館内の設備、機材、関連フォーラムでの熱い論議など、細部にいたるまで低炭素や環境保護に関わっている」と話すのは、中国工程院院士の侯立安氏だ。侯氏は長い間にわたって環境総合管理の研究に携わってきた。
中国宇宙館の光触媒による環境浄化技術
中国宇宙館にある最先端の技術が、光触媒による環境浄化技術だ。侯立安氏によると、中国宇宙館の表面のポリ塩化ビニール膜は、チタンの光触媒が塗装されており、この膜に光が当たるとこの触媒が反応して、表面の細菌やホルムアルデヒド、ベンゼンなどの蒸発性の有機物を吸収するという。
また最近の室内空気に関して侯立安氏は「建材や内装、装飾品などに使われている材料は、ほとんどが環境にやさしいものではない。まさに室内空気汚染という新しい汚染の時に入った」と話し、光触媒による環境浄化技術は、室内空気をきれいにし、世界的にも環境汚染に対応する理想的な方法だと説明する。
この技術は2001年に初めて米国の宇宙航空ステーションで使われた。侯氏によると、光触媒による環境浄化は、生物が分解できない、あるいは難しい有毒な有機化合物の処理に特に適しているという。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2010年8月13日
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