温家宝総理がネット利用者と対話、20余りの質問に回答

全国両会(全人代と全国政協の両会議)の開催が近づく中、温家宝総理(中共中央政治局常務委員)は27日午前に中国政府網と新華網を訪れ、インターネットのユーザーとネット上で対話した。温総理とネット利用者との対話は3年続けて行われている。温総理は「第12次五カ年計画期間中、われわれは社会の一層の発展・進歩を図り、国の経済と民生に関する重大な問題の一層の改善を進め、人民がくつろぎ、落着き、安心して生活し、未来を信じることができるようにしなければならない」と強調した。

 対話は9時ちょうどに開始。温総理は「ネット利用者との最初の対話では少し緊張し、2回目はとても大切に感じた。今回は責任重大だと感じている。私の任期はあと2年だ。謹んで職責を果たし、人民とともに困難を克服し、国家をさらに繁栄させなければならない」と述べた。

 庶民の幸福感について

 今年は第12次五カ年計画の始まる年だ。「今後5年間で庶民の幸福感を高めるために、政府はどのようなことを考えているか」とのネット利用者の質問に、温総理は「われわれが経済を発展させる目的は、日増しに高まる人々の物質的・文化的需要を満たすこと、つまり庶民の生活の改善にある。第12次五カ年計画で、われわれは民生を特に強調し、これを計画の出発点および着地点としている」と述べた。

 物価の安定について

 物価安定に関する質問に温総理は「物価は国家の発展に影響し、大衆の生活に関わる。党と政府は物価安定を経済政策上の重大事としている。現在必要なのは第1に通貨の流動性の制御、第2に農業を始めとする生産の発展、第3にしっかりとした流通、第4に市場をうまく管理し、買いだめ投機や物価つり上げを取り締まることだ。これらの措置を揺るがず実施しさえすれば、必ずインフレ期待をうまく管理することができる」と答えた。

住宅価格の抑制について

 住宅価格に関する質問には「昨年から今年にかけて、われわれは調整措置を相次いで3回打ち出し、住宅価格の急騰をやや抑制した。住宅価格を合理的な水準に保つには、第1に有効供給の増加が必須だ。年内に保障性住宅(政府補助のある低中所得者用住宅)の建設と貧民街の住宅改造、計1000万戸を計画している。今後5年で保障性住宅3600万戸を新たに建設する計画だ。第2に投資・投機的住宅需要の抑制を決意している。第3に法的・経済的手段を通じて投機目的の買い占め、土地の囲い込みを防止する」と答えた。

 医療改革について

 医療改革に関する質問には「都市就労者医療保険、都市住民医療保険、農村医療保険の加入者は現在12億人を超える。政府は今年も引き続き取り組みを強化し、都市・農村部の加入標準を共に200元に高める。貧しいために治療を受けられない人がいては決してならない。われわれはこれに向けて努力している」と述べた。

 

 

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