中国衛生部の陳竺部長は3日、人民大会堂で開催された全国政協第11期全国委員会第4回会議に出席した。
衛生部は、2009年から2011年までの目標として、医薬衛生制度における重点改革項目5項目の解決を掲げており、現在、正念場を迎えている。陳竺部長は昨日、全国政治協商会議第11期第4回会議の開幕式の合間を縫って、関連問題について記者のインタビューに応えた。
記者:公立病院改革において、最も難しい課題は何か?
陳竺:公立病院改革は世界でも難題だといわれている。中国では、公立病院改革は複雑な問題である。例えば、「4つの分離」「管理構造改革」などは難しい課題である。
他にも、特に県クラスの病院にいえることだが、医療レベルがまだ低い。今年、温家宝総理も話していたが、癌や尿毒症を治療できるレベルにはない。
記者:この2つの病気について、高額医療保障は適応されるか?
陳竺:試行する価値はある。尿毒症患者については、8000以上の県クラスの病院で血液透析などが行えていない。私はこれらの重症の関連問題が早く解決するよう望んでいる。一部の児童が抱える先天性心臓病と急性白血病の治療については、昨年保障レベル引き上げに関する試行が行われ、今年からこれを全面的に推進する。省、自治区、直轄市で、児童の白血病と先天性心臓病の保障レベルの向上を図る。また、乳癌、子宮癌、末期腎臓病などについても、保障レベルを引き上げる予定である。
病人は弱者である。中国には熟練した治療技術があるが、その医療サービスを展開するためには、大病院が下位クラスの病院をサポートするような体制を構築しなければならない。県クラスの病院の医療技術を引き上げるためには、まだまだしなければならないことが多い。まずは情報化を加速し、遠隔医療システムを構築する必要がある。
「中国網日本語版(チャイナネット)」より 2011年3月4日
|