温家宝総理は5日、北京で開幕した全国人民代表大会年度会議で政府活動報告を行い、その中で今年の重点活動の一つとして都市の中低収入層の住宅難問題を解決し、不動産市場の価格を安定させ、住民の住宅への需要を徐々に満たしていくことを約束しました。

この報告は、一部都市での不動産価格が高すぎることを指摘した上で、その対策として「保障性住宅の建設規模をいっそう拡大していく。今年、保障性住宅とバラック区改造住宅を1000万セット建設し、公共賃貸住宅の建設を重点にし、保障性住宅への管理制度の整備を急ぎ、透明度を高め、社会の監督を強化し、条件に見合った家庭がこうした住宅に住めることを確保していく」としました。

また、この報告は、このために中央の財政予算から前年より35％多い1030億元の補助金を拠出する予定だということを明らかにしました。

この報告はさらに、不動産関連の税収政策の整備を強化し、投機的投資による住宅購入を効果的に食い止めると共に、関連の責任追及制度を整備して、不動産価格の安定と保障性住宅の建設における不正行為などにより社会の発展と安定に悪影響を与えた地方政府に対してはその責任を追及するとの姿勢を示しました。

「中国国際放送局日本語部」より　2011年3月5日