楊外交部長が語る周辺外交 ASEANと中日韓の協力促進へ

 

第11期全国人民代表大会第4回会議は7日午前、北京・人民大会堂の3階にある「金色ホール」で記者会見を開き、中国外交部の楊潔篪部長が中国の外交政策や外国との関係について記者の質問に答えた。

シンガポール紙・聯合早報の記者:2010年の中国と周辺国との関係はどうでしたか?今年の周辺国との外交、特にASEANとの協力、また注目する点についてお聞かせください。

楊潔篪外交部長:去年、中国と周辺国との情勢は平和・協力・発展の局面が全面的に保たれました。関係国との関係では新たな発展もあり、その方面で重要な特徴がみられました。そのひとつは、われわれの間の相互信頼が深まったこと。中国の指導者はアジア各国を歴訪し、いかに相互の信頼と協力を強化するかについて幅広く突っ込んだ話し合いを行い、多くの重要な共通認識が得られました。

各方面の尽力により、われわれは国際金融危機のアジアへの影響をうまく克服し、アジアの昨年の経済成長率は8.2%と世界経済の回復を牽引する重要なエンジンになりました。

また、互恵協力の促進により地域の一体化が推し進められ、地域の関心を集める問題の処理・解決に力を注いできました。

われわれは「善意をもって隣国に接し、隣国を仲間とみなす」との基本方針を今後も実行し、各方面の努力を通じて平和・安定、開放・包容、協力・ウィンウィンの地域環境づくりに取り組んでいきます。

新たな1年においても政治の相互信頼増進に力を入れる予定です。今年はパキスタン、ラオス、ブルネイとの国交正常化60周年、50周年、20周年にあたるほか、ASEANとの対話関係構築20周年にあたります。また今年はASEAN、インドとの「友好交流年」でもあり、両国の国民、各界の友好と相互理解を深め、アジアの共同発展を促進する多彩な行事が計画されています。われわれはさらなる地域化を推進する方針です。ASEANとはすでに自由貿易協定を締結し、良好なスタートを切りました。こうした協力を今後さらに深化させ、ASEAN10カ国と中日韓との間の実務的な協力をさらに推し進めていきたいと考えています。

今後さらにネットワーク化に関わる大計を立て、全力で推し進めていく計画です。と同時に、アジアが平和と安定を保ち、われわれの発展と繁栄のよりよい条件が整うよう共に協力し、地域の問題をうまく処理していく方針です。

 

「中国網日本語版(チャイナネット)」2011年3月7日

 

 

 
人民中国インタ-ネット版に掲載された記事・写真の無断転載を禁じます。
本社:中国北京西城区百万荘大街24号  TEL: (010) 8837-3057(日本語) 6831-3990(中国語) FAX: (010)6831-3850