温家宝総理(中共中央政治局常務委員)は6日午前、人民大会堂甘粛ホールで甘粛省代表団と共に政府活動報告について審議した。
温総理は毎年、甘粛省の発展や人民の生活に関わる具体的事項について代表等と協議する。代表が何度入れ替わっても、温総理の関心と気遣いは変わらない。
甘粛省は中国の最も貧困な地区の1つであり、自然環境の最も悪い地区の1つでもある。温総理は甘粛省の発展と環境保護を常に気にかけている。石羊河整備、黒河整備、敦煌生態保護、貧困地区の収入増などは、いずれも過去の全人代で温総理と代表等がともに協議した重大事業だ。
甘粛省積石山バオアン族・ドンシャン族・サラール族自治県都市建設局職員の馬暁琴代表は「山岳地区は生活条件が悪い。特に水不足は深刻で、人や家畜を使った水汲みに頼っている。黄河は42キロの距離にあるが、水利施設の不十分で利用できず、17万人が飲み水に困り、約2667ヘクタールの耕地が水を引けずにいる」と述べた。
この話を聞いた温総理は「これは人口の少ない民族の発展を支える上で大きな問題だ。バオアン族、ドンシャン族、サラール族は人口は多くないが、いずれも祖国の大家族の一員だ。大多数の民衆の生活はまだ苦しい状況にある。われわれは必ず馬代表の提言を真剣に検討し、問題を解決する」と述べた。
中共酒泉市委員会書記の李建華代表は風力発電の発展状況について説明し、河西の新エネルギー建設支援について提言した。中国チベット学研究センターの洛桑霊智多傑(チベット語の標準語音訳)副総幹事は祁連山の環境保護問題に言及した。中共甘南チベット族自治州委員会書記の陳建華代表は舟曲県土石流災害からの復興状況について説明した。
議論は真剣かつ白熱し、温総理と代表らは過去数年間に全人代会期中に検討された甘粛省の発展と人民の生活に関わる重要事業の実施状況について1つ1つ振り返り、その成果に喜び安堵した。
全てを聞き終わると温総理は以下のように語った。「過去数年間に甘粛省の経済と社会は大きな進歩を遂げた。甘粛省の発展と変化に私は喜び安堵している。甘粛省の経済・社会発展にとって最大の制約となっているのは水だ。水問題を解決するには、全面的な節水と適度な水移動を結びつけ、節水技術の普及と応用を加速しなければならない。国務院は現在、新『10年貧困層支援綱要』の策定作業を進めている。国は貧困支援を大幅に強化し、より多くの民衆が支援を受けられるようにする。貧困支援開発を強化し、特殊困難地区の貧困問題の解決を加速しなければならない。2020年までに、貧困を基本的に撲滅しなければならない」
「人民網日本語版」より 2011年3月7日 |