人口構造の変化に従い、人口政策は社会の注目が集まる話題の一つとなり、多くの中国人民政治協商会議全国委員会(全国政協)委員の提案がその問題に及んでいる。
李冬玉・陝西省国土資源庁副庁長、全国政協委員は、「単独二胎」政策を提案している。それは、すなわち、全国においてすでに実行されている「双独二胎」(夫婦双方ともが一人っ子の場合、規定に従って第二子の出産を申請できる)の基礎のうえ、第六次全国国勢調査の主なデータに基づき、一部の都市において「夫婦のうち一人が一人っ子の家庭の場合は、第二子を出産できる」政策である。
李委員は、中国の人口抑制政策のリスクおよび代価は顕在化し、かつ増大している、と指摘する。それは、30年来、中国には億にのぼる一人っ子家庭が生まれ、これらの家庭が直面するところの一人っ子の成長、教育、婚姻、養老などのリスクと同時に、また社会発展、国防、および責任などのリスクがある。
中国はすでに2000年の人口抑制は12億を完成させ、2010年の人口抑制は、14億の目標である。専門家の予測によれば、中国の人口は、2030年前後には、14億のピークに達する。李委員の分析によれば、中国は1990年代にすでに安定的な人口の低成長期に入り、総合出生率および希望出産数はここ10年間余り総体的に低く、第二子の規制を緩和するにあたり、ふさわしい現実的基礎を備えている。
白世偉・中国社会科学院武漢分院岩土力学研究所研究員、全国政協委員は、できるだけ早く一人っ子政策を緩和するよう呼びかける。30年来、一人っ子政策は、人口の急速な増大を抑制するにあたり重要な役割をはたしてきたが、人口の段階的な減少は、一連の新しい問題をひきおこしている。それは、「一人の子ども、二人の父母、四人の祖父母」の人口の逆三角形構造と老齢化、男女の性別の不均衡、社会青壮年の労働力の不足などの諸問題である。(張雪=文)
人民中国インターネット版 2011年3月7日
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