チベット自治区代表:観光業の発展と同時に環境も保護

 

「われわれは次の段階で観光業の大々的な発展に取り組む計画だが、一般庶民の環境保護意識、外地からの観光客の高い資質、全面的な管理措置によって、メイリン県の良好な生態環境は将来も変わらず保たれることを信じている」----。全人代代表を務めるチベット自治区メイリン県の暁紅副県長はこう語った。

空路、道路、鉄道の開通に伴い、チベット自治区と外界との往き来が容易になり、かつては神秘的だったこの「世界の屋根」を訪れる観光客が増えている。環境学者や環境保護主義者からは、美しい土地が汚染されることを懸念する声も上がるが、暁紅代表の話を聞くと、その自信の根拠が見えてくる。暁紅代表は「かつてメイリン県の経済収入は主に伐木によるもので、1世帯当たりの年間収入は約3000-4000元だった。だが森林保護政策の施行後、15分の1ヘクタールの森林を保護するごとに国が2.5-3元の補助金を給付し、林産物も開発したことで1世帯当たりの年間収入は7000-8000元増えた。現在、地元住民は伐木をやめただけでなく、自発的に山林保護に取り組む者が増えている」と指摘する。

良い環境は自ずと観光業の発展を力強く後押しすると同時に、文化産業、牧畜業、土産品・特産品など他の産業の発展もけん引する。昨年メイリン県には延べ20万人余りの観光客が訪れ、政府の歳入を200万元以上押し上げた。「農村観光」事業に参加した住民の年間収入は2-3万元に達した。地元の発展における環境保護の重要性を認識すると、多数の住民は自ら環境を大切にし、町並みの清潔さを保ち、ゴミの分別を行うようになった。

ロッバ族の暁紅代表は今年、2期連続で全人代代表に選出された。昨年の両会で暁紅代表は重要な交通・観光インフラの整備を含む20数件の提案を行ったが、そのほとんどについて国から有効な回答や実行を得た。暁紅代表はこれを非常に誇らしく感じている。「国の心はわれわれ普通の庶民に向いている。私の提案が庶民の実際の生活に着眼したものでありさえすれば良い結果が出る」----。今年の両会でも暁紅代表は民生に着眼。地元観光業の発展に引き続き力を入れるほか、水害対策、基礎教育の重視、校舎改築といった具体的問題について提案を行っている。

 

「人民網日本語版」より 2011年3月8日

 

 
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