東日本大震災の被災状況に、多くの国が多大な関心を寄せている。
胡錦涛主席は14日、「中国の政府・国民は今後も、必要とされる援助を提供していく」と述べ、日本に心からの慰問の意を示した。
11日に東北・関東太平洋岸でマグニチュード(M)9.0の巨大地震が発生した後、深刻な被害を受けた「宮城」、「仙台」、「福島」などの地名が、中国国民の心にも深く刻まれた。高さ10メートルの大津波が田畑や道路を瞬く間に飲み尽くすその光景に、人々は愕然とした。何千人、何万人という日本の犠牲者に心を痛め、在日中国人の安否に気を揉むしかない。そして、余震と放射能漏れの危険にさらされる中、世界中がさらなる不安に覆われており、協力して困難に立ち向かうことが求められている。
ネットユーザが、「大規模な自然災害に見舞われた時、世界中の人々が同情を寄せて繋がり、一致団結した力は、全ての困難を乗り越えることができる」と書き込んだこの言葉は、まさに中国人の心理状態を表している。地震発生後間もなく、中国政府は日本の管首相に電報を送り、必要な援助の提供を申し出た。中国国際救援隊は被害が深刻な地域に駆け付けた。オンライン調査では、9割以上が、「大震災を前にして、国境や人種の別なく、援助の手を差し伸べ、共に災難を乗り越えるべきだ」と答えている。
過去に同じような被害に遭った人は、被災者の気持ちを他の誰よりも手に取るように分かる。日本で大地震が起こる前日、10日には、中国雲南省盈江でもマグニチュード5.8の地震が発生、死傷者が数百人に上り、中国政府・国民は、被災者の人命救助のための緊急措置に全力であたった。中国はそれまでにも、四川大地震、青海省玉樹大地震、舟曲の土石流災害などの大惨事を経験している。
これらの大災害によって、かけがえのない命が失われ、自宅や町が廃墟と化した事実は、我々の胸にきりきりした痛みをもたらす。しかし、社会各界からの温かな救援や支援によって、痛んだ心に感謝の気持ちがもたらされる。「自然災害を前にした人類共通の運命」について、我々は一層深い感慨を覚えざるを得ない。
天災に立ち向かう人類はひとつだ。昨年のハイチ・チリ大地震から1カ月前のニュージーランド大地震、今回の日本東北大震災にいたるまで、地震から洪水、竜巻災害にいたるまで、天災が頻繁に人類を襲い、災害が起こるたびに、世界各国の被災者に永遠に癒されることのない痛みがもたらされている。このような大災害を前にして、人類ができることは、お互いに見守り合い、助け合い、手を取りながら復旧の道を歩むことだ。被災した異国の人々の幸福を祈ることはすなわち、自らの幸福を祈ることで、彼らの復興と再建に手を差し伸べることはすなわち、自らを助けることになる。
仙台で留学生活を送った中国の文豪・魯迅(1881潤オ1936年)はかつて、「はるか遠方にいる無数の人々は、全て自分と関係がある」と語った。この言葉は、「悲天?人(世の乱れを嘆き、人々の苦しみを悲しむ)」という我々の今の心情とまさに一致している。
日本の被災状況が、明日どのように変わるのか、誰にも分からない。しかし、我々は祈り、より多くの国や国民とともに、可能な限りの支援を続ける。さんさんと輝く太陽の光が、四川大地震の被害から生まれ変わった桃坪羌寨を照らし、雲南省盈江県拉モウ村の子供たちの笑顔を照らしたように、宮城県仙台市の被災者の人々にも温かい支援の心が届くことを信じている。
「人民網日本語版」 2011年3月15日
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