雲南省徳宏タイ族チンポー族自治州盈江県で10日12時58分、M5.8の地震が発生した。この地震による死亡者は25人、けが人は314人にのぼった。
この地震の翌日となる11日13時46分(北京時間)、日本本州の近海でM9.0の地震と、それに伴う津波が発生した。さらに、地震により福島原発で爆破事故が発生、日本は放射能汚染の危険にさらされている。
日本と「一衣帯水」の関係にある中国の人々は、この地震に高い関心を寄せている。中国も近年、四川大地震、玉樹地震、舟曲土石流などの大きな自然災害に見舞われており、日本の人々の痛みや感情を自分のことのように感じているのだ。
盈江県の避難所に設置された伝言版には、「盈江がんばれ、日本負けるな」、「共に難関を乗り越えよう」など、日本の人々へ向けた応援や祈りのメッセージがたくさん並べられている。
中国国務院の温家宝総理は14日、第11期全国人民代表大会第4回会議の記者会見において、「中国も地震の多い国であり、(日本の地震を)自分のことのように感じている」と述べた。
日本大地震に関する情報は連日中国の各主流新聞のトップページや、各ポータルサイトの目立つ位置を占めており、テレビ、ラジオもリアルタイムで日本の地震の最新情報を伝えている。
多くの中国人がブログ・ミニブログを通じて地震で無くなった方々への哀悼と被災地への祈りを発信している。
各ウェブサイトでは、四川大地震の際と同じ「祈りのろうそく」のマークが出現している。ポータルサイト・捜狐では「日本の人々のために祈りを」のテーマで2万4400以上のミニブログが被災地の人々に向けた祈りを発信している。新浪網では、ネットユーザーが盈江県と日本の被災地のために緑のリボンを各自腕に巻き、地震被災者への哀悼と復興祈願のしるしにすることを呼びかけている。
「天災の前では悪い感情を全て忘れよう。天よ、日本の人々をお助けください!」
「春節前に日本に行った。美しく、豊かな国だった。その日本でこれほどの災害が発生し、私の心は重く沈んでいる。インターネットを通じて日本の人々への祈りを届けたい」
「日本の人々も我々北川の被災地の人々と同じように、涙を拭いた後、復興を目指してほしい」四川省チャン族の農民・楊中彦さんは語る。彼の住む北川県曲山鎮沙バ村の家屋は2008年の四川大地震で全て倒壊したが、政府の援助の下、すでにチャン族式の2階建ての家を再建できたという。
四川大地震の際に現地の村民を全力で支援してきた什ホウ市羅漢寺、峨眉山報国寺、北川県国恩寺などでも日本の被災地に向けた祈祷を行った。
中国の民間ボランティアも震災救援に参加している。江蘇省黄埔再生資源利用有限公司の陳光標・董事長は地震後すぐに日本に向かい救援に参加しているほか、募金100万元と、1万元相当の薬品を寄贈する予定だ。このほか、成都のボランティア数人から成都紅十字会を通じて1766元の募金が送られている。瀋陽市の王華志氏(57)は中国語チャットQQのグループを通じて10元募金活動をスタートした。微力でも被災地の人々の一助となることを祈っているという。
「人民網日本語版」より 2011年3月17日
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