3月11日午後、東北地方の太平洋沿岸で、M9.0の巨大地震が発生し、津波の襲来を招き、原子力発電所事故も併発し、日本の皆様は人命、財産に甚大な損害を蒙られました。
私は対日メディア担当の仕事を35年続けて参りました。また、勉強と仕事のために、日本に十数年滞在した経験もございます。そうした経歴から、日本各地の自然、山河に親しむ機会にも恵まれ、お付き合いさせていただいている友人、知人も数え切れません。地震発生後、私は心がさいなまれ、おひとりおひとりの安否が気掛かりで、何度も電話を掛けました。
ここで、私は人民中国雑誌社の全社員を代表して、被災された皆様、友人の皆様、『人民中国』の読者の皆様に心からお見舞いを申し上げるとともに、尊い命を失われた皆様に哀悼の意を表したいと存じます。
「誰かが災難に遭遇したら、八方から支援の手を差し伸べる」「愛は無窮、災難はひとごとではない」と言います。また、「中日両国は一衣帯水の間柄」であり「中日友好には長年積み重ねてきた歴史がある」というように、今回の震災には、中国人ひとりひとりが我がことのように、心を激しく揺さぶられました。胡錦濤国家主席、呉邦国全国人民代表大会常務委員長、温家宝国務院総理は、中国政府と中国国民を代表して、それぞれ天皇陛下、衆参両院議長、菅直人首相宛てにお見舞いのメッセージを送付致しました。また、直ちに、救援隊を派遣し、緊急支援物資も発送しました。中国では、さまざまな形で日本の皆様にお見舞いの気持ちをお伝えし、支援活動を行なっております。人民中国雑誌社も全社員が被災地の皆様に対する募金活動に率先して参加し、心ばかりの協力を致しました。
我々は2008年の四川汶川大地震に際して、オレンジ色の救済服を着た日本人救援隊ががれきの上で忙しく救援活動に従事していた姿を忘れることはできません。また、日本各地の街頭で、読者の皆様はじめ多くの方々が被災民のために募金をしていただいた光景も鮮明に覚えております。震災を克服して下さい。皆様は孤立無援ではありません。
今回の大災害に対して、日本の皆様が慌てず騒がず、整然と秩序を守って行動されたことに、我々は深く印象付けられました。日ごろの防災意識の涵養と非常時の救済措置を、我々は鑑として見習わなければならないと思います。我々は不屈の日本の皆様が短時日で困難を克服され、すばらしい故郷を再建されることを信じて疑いません。
2011年3月 人民中国雑誌社社長 徐耀庭
人民中国インターネット版 2011年3月21日
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