中国市民の生活にも各地で「激震」

 

繆雲さん(女性)は婚約者と1年前、「桜花見ハネムーン」を予約した。しかし1年後、日本を突如襲った大震災で予定変更を余儀なくされるとは想ってもいなかった。

「旅行の計画をしていなかったら、海外で起きた地震なんて自分とは無関係だと思っていたかもしれません」と彼女はため息をつく。

日本で大地震が発生してから、「バタフライ効果」でその「激震」は数千キロ離れた中国国内各都市にもいつのまにか広がっている。

戦京東さん(男性)は遼寧瀋陽康輝旅行社の責任者。彼のオフィスの電話は東日本大震災発生以降、鳴りっぱなしだ。「訪日観光はすでに完全に止まった。今月と来月に予定していた5ツアーはいずれもキャンセルまたは延期」。戦さんは、震災後は毎朝7時に家を出ると、通勤途中から、訪日チケットのキャンセルや観光客からのクレーム対応に追われる。

「旅行代理店は重傷だ」。戦さんは、ツアーキャンセルに追われる現在、精神的プレッシャーは非常に大きく、この平穏ではない生活は日本の被災状況が深刻化するに伴い後を追うと語る。「一日も早く正常に戻って欲しい。本当に疲れました」と疲れ果てた様子だ。

中国中部・安徽省六安市に住む呉化芹さん(女性)は日本についてほとんど理解しておらず、彼女は東日本大震災が彼女の生活に影響を与えるとは想ってもいなかった。しかし最近になり、今回の大震災が彼女の「メンツ」に影響を与えたことに気付いた。

「私はずっと日本ブランドの輸入フェイスケア用品を使ってきました。地震発生後にショッピングサイト『淘宝(タオバオ)』のショップはどこも値上げです。長年愛用してきたブランドを変えようか、考えています」。美しさにこだわる呉さんは躊躇している。

 

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