四川大地震被災地 汶川の奇跡、中国本当の顔

 

2011年4月17日撮影。四川省彭州市白鹿鎮新社区の様子。

四川大地震から3周年のこの日、復興再建作業は世界が驚く速さでほぼ完成した。「奇跡」の二文字が全てを語る。汶川の山地には驚くべき中国の能力が発揮されている。これに対して、この1ヶ月を振り返っただけでも、中国では私たちが頭にくるような事が多く起こっている。こうした事件と四川の再建はどちらが「真の中国」なのか。中国はこれら全てを包括しているのだ。

13.39億人が一国でともに生きる中で、長所も挑戦も一言で表しづらい。西側の理論的な現代国家のロジックでは、成功できる機能単位の最大人数は3億人といわれている。ヨーロッパの数百万、数千万人の民主的小国家は、美しく心を込めて守られた精緻な古城のようだ。中国はその大きさ、密度の高さを始点として自国の発展計画を立てざるを得ない。

四川大地震の影響範囲は広大で、数千万人が生活し、20ヶ所の重点県と被災地域を再建、総人口は1千万を越え、その規模はさながら欧州の中程度国家一国に値した。スウェーデンやギリシャの生活インフラ大部分がなにもなくなったとしてみたら、どうだろう。中国は発展している地方行政単位が一対一で被災行政単位を支援し、1年に財政の1%を再建に当てる方法をとって、被災地を早期に復興再建させた。この方法は大国だから出来たことで、強力な中央政権を持つ大国だからこそ、このような可能性を実行できたのだ。

だが、国家が大きいことによる代償もまたはっきりしている。新しいブン川のインフラ設備レベルはあっという間に四川省のトップに躍り出た。中国にはまだたくさんの貧困地域が存在しているが、そうした地域にはこの3年間このような大量の資金が流入することはない。中国の発展は不均衡で、支援や生活補助も順番を待たざるを得ない。国家は早期から地域格差と様々な差別について議論しているが、貧困はやはり存在する。ブン川の成功に拍手を送ると同時に、私たちはこの国を議論する無数の理由がある。

中国は3億人のアメリカではない。もちろんノーベル平和賞を発表する400万人余りのノルウェーでもない。中国は12億人がいる「民主的なインド」でもない。中国の選挙はインド人の選挙とは関係ない。だが、中国人で私邸や自家用車を持つ人はどんどん増加し、網羅された高速道路網も持つようになった。インド全体で高速道路はたった200kmしかないというのに。

楽観主義で複雑な人生に立ち向かえば、もっと楽しくなるだろう。祖国を愛する人はもっと幸せになるだろう。積極性を持ち進取の気質がある人は成功のチャンスが多くなるだろう。これはみなが経験していることだ。

 

「中国網日本語版(チャイナネット)」2011年5月13日

 

 
人民中国インタ-ネット版に掲載された記事・写真の無断転載を禁じます。
本社:中国北京西城区百万荘大街24号  TEL: (010) 8837-3057(日本語) 6831-3990(中国語) FAX: (010)6831-3850