深まる海外政党との交流

 

積極的に交流を拡大

2010年3月に北京で、同年12月にワシントンで成功裏に行われた第1、2回中米政党ハイレベル対話は、中国共産党と米国民主党・共和党との定期交流制度の確立を意味し、中米関係に新領域を切り開き、中米政党交流に新しいページを記したばかりでなく、中米両国の政党と政治家の相互理解と戦略的相互信頼関係を深め、中米関係の健全かつ安定した発展を促進するための新たなプラットホームをつくり出した。それは、中米両国が21世紀に積極的な協力を行うための包括的な関係を建設するうえで新しい重要なルートを切り開くものにほかならない。

2010年12月2、3の両日、第2回中米政党ハイレベル対話がワシントンで開かれた。中国の王家瑞中共中央対外連絡部部長(右から4人目)、米民主党を代表してオルブライト元国務長官(左から3人目)、米共和党を代表してリチャード・ウィリアムソン元国務次官(左から2人目)の3人が共同主宰した(新華社)

「改革開放」以降、中国共産党は交流対象政党を絶えず拡大し、対外交流事業において飛躍的な発展を遂げた。現在、中国共産党は160以上の国・地区の600余の政党・政治団体とさまざまな形式の交流・協力を行っている。

中国共産党は1970年代末から、前向きに協力関係を求めるという原則に基づいて、アフリカ、ラテンアメリカ、アジア諸国の民族的かつ民主的な執政党と一歩一歩多様な形式の交流・協力関係を構築してきた。1980年代初期からは、イデオロギーの違いを越え、相互理解と協力を求める精神に基づいて、欧州諸国の社会党、社会民主党、労働党及びその国際団体と相次いで交流関係を確立した。1980年代中期からは、先進国との健全かつ安定した両国関係の発展を推進するために、西欧諸国の一部の伝統的な中道右派政党との接触と交流も展開した。

1990年代の初期には、ソ連・東欧の激変のもとで、各国を多党制の波が洗う中、旧ソ連・東欧とアフリカ諸国の新旧政党と穏当な交流を展開した。中国共産党との間に交流のある海外政党には、社会主義国、先進国、周辺国、途上国、新興国のさまざまな政党と国際政党あるいは地域政党のほか、国交のある国の執政党、参政党、合法的な野党、また国交が樹立されていない国のさまざまな政党もある。

現在、中国共産党とベトナム、日本、ロシア、インド、EU、英国、米国などの政党との間には定期対話制度が設けられているほか、英国、ドイツ、フランスの政党との間には交流・協力に関する合意書が交わされている。中国共産党は社会主義国の執政党との交流を全面的に促進し、周辺国の政党との協力関係を深化し、途上国の政党との交流をさらに拡大し、また、先進国の政党との健全な関係を維持すると同時に、社会主義インターナショナル、中道民主インターナショナル、欧州議会の各主要党派・団体、欧州社会党、欧州人民党、中南米・カリブ海政党常設会議などの国際的あるいは地域の政党・団体との交流も強化しつつある。

実務的な交流に発展

現在、国際情勢と国内活動の要求に基づき、中国共産党の対外交流には主として以下の三つの任務が課されている。

2011年5月18日、中国共産党が主催する第2回中欧政党ハイレベル・フォーラムが天津で閉幕した。第二セッションは近くベルギーの首都、ブリュッセルで開催される

ともに関心を寄せる2国間、多国間、地区、国際情勢とホットな問題などについて、外国の政党と深く突っ込んだ意見交換をし、国家の総合的な外交に奉仕し、国家関係の発展を推し進める。

国を治め国政を司る上での経験について外国の政党と深く掘り下げた交流を行い、広く各国の先進的な経験を吸収し、外国の執政党の執政理念や執政方法を学び、その経験を参考にして、中国共産党の執政能力の向上のために、世界中の異なった政党制度の利害と得失、各国政党の盛衰と成敗の経験や教訓を締めくくる。

政党間の協力を通じ、2国間あるいは多国間の経済協力に符合する道を探り、政治で経済を促進し、経済で政治を助け、政治と経済の相互発展を実現して、経済協力を促進する。

この数年、中国共産党の対外活動は「理論」からさらに「実務」の方向へと発展している。2008年に浙江省の温州市で開催された「中国アフリカ中小企業協力フォーラム」、2009年に浙江省の寧波市で開催された「中国アラブ・アフリカ中小企業協力フォーラム」、「2010中国揚州―湾岸アラブ国家石油化学工業産業協力フォーラム」、2010年に雲南省で開催された「アジア政党国際会議貧困援助専門会議」、「2010中国アフリカ農業協力フォーラム」などは、国内企業の国際金融危機対応を下支えし、中国と関係各国および地区の経済・貿易協力を促進するために、新しいプラットホームを構築し、積極的な成果を収めた。

今年5月16日から18日まで、中国共産党が主催する第2回「中国欧州政党ハイレベルフォーラム」が、前後して北京と天津で行われた。これは中国と欧州の国家発展戦略をテーマにしたハイレベルのフォーラムで、欧州の19の国から31人の政党指導者、欧州地域政党から一党の代表、欧州議会から五つの党派の指導者が出席した。中国共産党中央政治局常務委員の習近平国家副主席が中共中央を代表して欧州の政党指導者と会見した。

フォーラムでは中国の第12次5カ年規画と「欧州2020戦略」を中心に、発展理念や発展方向、政策実践について深く突っ込んだ研究・討議を行った。また、このフォーラムは中国と欧州の経済・貿易の実質的な協力を促進するために、中国と欧州の商工業界の代表が経済・貿易関係の議題について具体的な話し合いを行い、新エネルギーや新材料、省エネ・環境保護、情報やバイオ産業、ハイテク製造業などの分野における協力で重要な合意が成された。今回のフォーラムは、中国と欧州の全面的な戦略的パートナーシップの発展に新たな活力を注ぎ、中国と欧州の政党間の交流レベルをさらにアップさせ、中国と欧州との実質的な協力に新しい道を切り開いた。

 

人民中国インターネット版 2011年7月

 

 

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