西に向けて開放する橋頭堡 初の「中国・ユーラシア博覧会」

 

新疆ウイグル自治区は中国において最も長い内陸国境線を有し、区内には17の中国籍及び外国籍の人、貨物、交通手段が直接国境を出入りできる港(第1種内陸港)、12の中国籍の人、貨物、交通手段だけが直接国境を出入りできる港(第2種内陸港)があり、中国において港の最も多い省クラスの地域の1つだ。5つの国家級開発区、3つの辺境経済協力区、1つの輸出加工区、1つの総合保税区を擁し、167の国・地区と経済貿易関係を築いた。

2010年5月、「中央新疆工作座談会」では、コルガス(霍爾果斯)、カシュガル(喀什)でそれぞれ1つの経済開発区を設置し、特別な優遇策を提供し、中国が西に向けて開放する窓口、新疆における新しい経済成長前線に建設することが打ち出された。これは新疆のコルガスにある中国・カザフスタンのコルガス国際辺境協力センターの発展に拍車をかけた。

歴史上、新疆はシルクロードの避けて通れない地だった。今は、東は連雲港から西はオランダのロッテルダムまでの1万900㌔の新ユーラシア大陸橋が、古いシルクロードに取って代わった。中国とカザフスタンの辺境にあるコルガスはシルクロードの宿場だった。現在、ここは中国国境内にある新ユーラシア大陸橋の西端、中国が西に向けて開放する重要な窓口でもある。

コルガス 国際辺境協力センター

コルガス国際辺境協力センターは中国が他国と設置した最初の国際辺境協力センターだ。2007年に建設が始まった協力センターは、中国とカザフスタンの国境を流れる川に沿って両国に跨り、総面積は5.28平方㌔、中国側の面積は3.43平方㌔。この協力センターは上海協力機構の枠組みの下にある地域協力のモデルエリアであり、中国の対外開放の試みを行う新しいエリアでもある。その建設によって、新疆の西に向けた開放が大いに推進される。

今年第3四半期にセンターは、税関なしの運営を実現する。そのとき、中国とカザフスタン及び第三国の公民は、この国境を跨いだ「大市場」の中で自由に商談し、商品交易ができるようになる。

現在、同センターの優遇策はいくつかがある。中国側からセンターに運ばれたインフラ建設物資やセンター内の企業の自社用設備は、輸出貿易政策に基づいて税金の払い戻しを行う。企業がカザフスタン側から輸入したインフラ建設物資や保税区内の施設の自社用設備はセンターの中国側区域に入る場合、保税区の政策に基づいて、関税や輸入時の増値税が免除される。センターから中国側国境内に入る貨物は一般貿易税収管理規定によって、関税や輸入時の増値税が徴収される。センター経由で中国国境内に入る旅客は、1人1日に1回限り、8000元の免税品を持ち込むことができる。

今、コルガスを訪れると、昔の辺境の町には、2棟の18階建ての高層ビル、近くには建設中のビルがいくつもある。中国側の計画地域内の道路、水道・電気、通信などのインフラ建設は整い、企業が投資する12のプロジェクトは協力センターおよび周辺地域で工事が始まっており、計画総投資額は178億元に達する。

現在、新疆は国内外の大手企業をますます引きつけ、2010年末までに、世界のトップ企業500社、中国のトップ企業500社のうち、308社が新疆に進出し、2009年に比べ113社増えた。このほど、フォルクスワーゲングループが新疆に工場を建て、自動車産業を展開する意向を示した。

発展の新看板 「中国・ユーラシア博覧会」

9月の新疆は果物の香りが漂う、最も美しい季節だ。2011年9月、新疆のウルムチ(烏魯木斉)で開催される第1回中国・ユーラシア博覧会は国内外の数多くの客を集めるだろう。今回の博覧会は新疆が西に向けて開放するための橋頭堡を築く重要な措置と見なされている。これによって、新疆は新ユーラシア大陸橋における中枢的な役割がさらに強化され、新疆が中国の西に向けて開放する重要な窓口になる。

新たに落成した新疆国際会議センターは装飾を一新し、「明るい月が天山から昇る」という意味からデザインされたこの建物は初の中国・ユーラシア博覧会のメーン会場になる。主催者側によると、6月末までに、国内外の出展者に提供できる1200の展示ブースに対して、2000社を超える企業が申し込んでいる。そのとき、メーンフォーラム「中国・ユーラシア経済発展協力フォーラム」のほか、8つのテーマイベントが行われる。中国の国家指導者、外国の要人、国際機構の代表もイベントに出席し、講演を発表する。

 

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