世界219カ国や地域と貿易取引
わずか8平方㍍の匯金アクセサリー店では、金メッキ加工された真鍮のネックレス、イヤリング、ペンダントなどのアクセサリーが3面の壁全体を埋め尽くすかのように掛けられている。インドから来たヴィプル・B・グジャラート(VIPUL.B.GUJARAT)さんは注意深く紳士用ネックレスを選んでいる。
「ヴィプル・B・グジャラートさんはお得意さんだ。彼はこの5年間ずっと、商品の仕入れをしている。毎年6回ぐらいうちの店に来て、毎回30万元ぐらいの商品を買い付けていく」と店長代理の呉浩さんは語った。
ヴィプル・B・グジャラートさんはこれまでずっとインドでアクセサリー販売業を営んできた。2009年、貿易会社にいる友だちから義烏のことを聞いた後、この店のお得意さんになった。
|
匯金アクセサリーを仕入れるために再び来店したインドのヴィプル・B・グジャラートさん(真ん中) |
「匯金アクセサリーはとても良い。このブランドはインドですごく人気があって、品質やデザインも申し分ない。値段も比較的安く、私の地元の売値よりも20%から25%安くすることができる」 「うちの店が開店した2007年当時、義烏で金メッキアクセサリーを扱っているのはうちの店だけだった」と呉浩さんは語った。彼らは主に韓国から半完成品を仕入れ、それから国内でさまざまな18Kの金メッキアクセサリーに加工する。「うちの商品の98%は海外との貿易取引だ。これらのアクセサリーは中東、アフリカ、インド、南米などでとても人気がある」。義烏の評判が高まるにつれて、匯金アクセサリーの経営も行えば行うほど大きくなっていく。現在、匯金アクセサリーはすでに3店舗開店し、ここの店だけでも毎月の売り上げは200万元に達する。「2008年、この辺にある金メッキアクセサリー店はわずか2軒だけだったが、現在では15軒もある」 スペインやフランスのワイン、ドイツの調理器具、韓国のファッション衣料、インドのアロマ用品、アフリカの工芸品や宝石……義烏国際商業貿易城5区市場1階にある輸入品館に入ると、世界中のあらゆる特産品が目の前に飛び込んでくる。楽夢世界館では、日本の陶磁器やバリ島の家具が、美しい音楽とともに訪れる人々を異国の世界へと案内する。
|
義烏国際商業貿易城五区市場の輸入品館にある日本製品の専門店 |
「顧客の必要を基調に製品ラインアップをし、それぞれの家族に楽しい夢の世界をお届けしたい」と楽夢貿易有限公司の副支配人である高龍龍さんは語る。「2008年に5階の国際館に入居し、開業したばかりのころ、顧客がほとんどおらず、まるっきり商売にならなかった」。しかし、ここに引っ越しするために、国際館もバーゲンを始めると、瞬く間に人々の間で人気を博するようになり、2010、2011年の2年間は毎年50%ずつ成長した。「会社が定めた今年の目標は35%の成長だ」 商品の豊富なラインアップは中国そして世界の商人を引き付ける。毎日20万人もの商売人がこの市場で活躍しており、そのうち海外から来て義烏に常住している商人たちの数は1万5000人を超える。現在のところ義烏市場の対外貿易は65%以上で、世界219カ国及び地域と貿易取引をしている。2011年、義烏から出入国した海外の商人はのべ44万3900人に上り、輸出用TEU(20フィート標準サイズ)コンテナは57万台を数える。世界で著名な18社の海運企業が義烏に事務所を設立しており、常駐代表機構を持つ外資系企業は3028社にも達する。(王漢平 張春侠=文 劉世昭=写真)
人民中国インターネット版 2012年4月 |