安徽省は、資源に恵まれることから多くの産業が発展してきた。現在では自動車や建設機械、家電製品、IT技術、新建材、エネルギー、原材料などの分野で国内の上位にある。特に馬鞍山鋼鉄集団は世界一流のH型鋼と高速線（棒）材などの生産ラインを持っており、生産プロセスも国際的先進レベルに達している。また、銅陵有色金属集団控股有限公司の電解銅生産量は中国のトップであり、奇瑞（チェリー）自動車の乗用車販売台数は中国で独自開発された乗用車の中で10年間連続第1位で、中国の自動車産業発展の成功モデルとなっている。安徽省の省都・合肥市で生産される冷蔵庫、洗濯機、エアコン、カラーテレビという4大家電製品は全国の約25%を占め、中国の家電製品生産量第1位の都市となっている。

安徽省は常に、独自のイノベーションが経済発展の中心的競争力となることを認識している。安徽省内の長江流域を皖江と呼ぶが、この地域に建設中の皖江都市圏産業移転受け入れモデルパークは、外国企業の誘致、開発区の建設、港湾の開放などによって急速な発展を遂げている。

安徽省は国家的先進技術研究開発試験省でもある。世界で初めての量子テレポーションネットワーク、奇瑞（チェリー）のハイブリッド車、中国科学技術大学の中国語音声合成など次々と先進的な技術、製品が生みだされている。省内の中国科学技術大学と合肥物質科学研究院を中心に200以上の大学と研究所が協力し、安徽省の発展のために人材を育成し、知的資源を提供している。

人民中国インターネット版　2012年4月